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逆風下の販促戦略

オンラインコンシェルジュを導入「洗える和紙マスク」は即完売に

ライフスタイルアクセント(熊本市)のアパレルブランド「ファクトリエ」は、オンライン接客やマルシェを開催し、新しい売り方を模索。マスク不足に対応しようと、提携する工場でマスクも生産した。

ライフスタイルアクセント
代表取締役
山田敏夫(やまだ・としお)氏

1982年生まれ。熊本県熊本市出身。創業100年の老舗婦人服店の息子として育つ。大学在学中にフランスへ留学しグッチ・パリ店で勤務。2012年1月に「ファクトリエ」を展開するライフスタイルアクセントを設立。

社会情勢に流されないブランド

──ファクトリエの販路はECがメインで、フィッティングスペースが国内外に5店舗あります。新型コロナウイルスの影響はどの程度ありましたか。

当社は、店舗で購入する際も備え付けのタブレットで注文して後日自宅に届けるという「100%EC販売」ですので、売上への影響はありませんでした。ただ、店舗の通常通りの営業は自粛していて、5月7日からは1時間に1人限定の貸し切り(事前予約制)スタイルで営業しています。

実は、我々の事業は社会情勢にそれほど大きな影響を受けないことが特徴です。2019年10月の消費増税でアパレル業界全体の消費が落ち込んだ時も、前年に比べて売上が伸びました。

その理由は、我々が“工場直結のファッションブランド”としての立ち位置を明確にしているからだと思います。ファクトリエは国内の600以上の工場と直接提携し、工場と消費者を直接結ぶブランドです。適正価格で商品を販売することで、工場が適正な利益を確保できる仕組みを整えています。

このような企業姿勢に共感して購入してくださるお客さまが多いため、社会情勢に左右されにくいのではと考えています。逆に言えば「セールで安かったから買う」や「店舗の立地が良かったから売れた」という現象は起きにくく、プロモーションの難しさもありますね。

──主なターゲットは。

我々は大きく4タイプに分けて考えています。(1)ものづくりラバー(ものづくりが大好きな人)(2)つくり手やものづくりに込められた想いに共感している人(3)ミニマリスト(必要最小限の持ち物で暮らす人)(4)知的好奇心が旺盛な人、です。レディース・メンズ・ベビーを扱っているので、幅広い方にご利用いただいています。

最近は外出の機会が減ったことで、ブランド服で着飾って承認欲求を満たすことがなくなったり、大量生産・大量消費された服が「本当に必要だったのか」と考え直したりする人も多いと思います。

そのため「少ない数でいいから心がときめく服が欲しい」など、“サステナブル”を軸にして洋服を購入する2や3タイプの人は、今後増えていくのではないでしょうか。

接客もマルシェもオンライン化

──新型コロナの感染拡大に伴う対応では、まず3月20日に自宅にいながら接客を受けられる「オンラインコンシェルジュサービス」をスタートさせました。

外出自粛で店舗に足を運べないお客さまのために...

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逆風下の販促戦略

新型コロナウイルスの影響により、消費者が自宅で過ごす時間が増えた今。店舗の休業や営業時間短縮などにより、急速な業態の転換が必要とされています。同時に購買決定の現場が自宅内へと移行し、多くの企業がECなどオンラインへ参入するなどチャネル戦略も大きく変わりつつあります。自粛期間が長引くなか、販売促進の現場は今後どうあるべきか。メーカーや外食など有店舗事業者のトップの声から、逆風下における販促戦略について考えていきます。