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2020年以降の実店舗の新常識

より慎重になる消費者 知覚リスク低減行動を踏まえた戦略を

  • 吉井健氏(大妻女子大学)

情報探索手段や購買チャネルが多様化したいま、リアル店舗(実店舗)だけで、来店促進・販売戦略を考えても効果は得られない。ここでは、小売業が把握すべき消費者行動について大妻女子大学 家政学部 准教授 吉井健氏が解説する。

    キーワード

    ●ショールーミング
    リアル店舗をショールーム代わりにして商品と価格を確認した上で、ネット店舗で購買する行動

    ●リバース・ショールーミング
    来店前、店内において外部Webサイトでの情報探索を行うものの、ネット店舗での購買を行わずに、リアル店舗で購買する行動

    ●知覚リスク
    消費者が購買に際して認識する不安、疑問やマイナスに感じるような主観的に知覚するリスク

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情報探索と購買チャネルを使い分ける消費者

今日の消費者においては、リアル店舗(実店舗)とネット店舗(Eコマースなど)を往来し、能動的に情報探索を行ってから購買を行うことが多くなってきた。このような消費者行動を背景とし、小売事業者においては、オムニチャネル戦略にて、いかにリアル店舗とネット店舗の融合を図るかが、課題として指摘されている。

リアル店舗とネット店舗をめぐる、多様化した消費者行動の代表格としては、ショールーミングやリバース・ショールーミングが挙げられる。

ショールーミングとは、消費者がリアル店舗をショールーム代わりにして商品と価格を確認した上で、ネット店舗で購買する行動であり、この行動をする消費者は、ショールーマーと言われている。このショールーマーの中には、もとからネット店舗での購買を計画し、予定通りショールーミング行動をしてネット店舗で購買するショールーマーもいれば、もとからリアル店舗で購買する予定であったものの、チャネルスイッチしてネット店舗で購買するショールーマーもいる。

一方、リバース・ショールーミングとは、消費者がリアル店舗への訪問前ならびに店舗内においても外部Webサイトでの情報探索を行うものの、ショールームとみなしたネット店舗での購買を行わずに、リアル店舗で購買する行動である。このリバース・ショールーミングをする消費者はリバース・ショールーマーと言われ、その中でも、もとからリアル店舗で購買することを目的としてインターネットで情報探索をしながらも、予定通りリアル店舗で購買をする消費者はウェブルーマーと言われている。

なお、このリバース・ショールーマーの中には...

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2020年以降の実店舗の新常識

人口減少による人手不足の問題が顕著になるなどの時代の変化によって、流通・小売業には実践的な変化が求められている。2020年に入り、五輪という消費環境に大きな変化をもたらすイベントも迫る。今回の特集では、2020年以降を見据え、変化する顧客のニーズに対応し、テクノロジー活用や体験を重視した実店舗など、遠くない将来の「常識」となるであろう挑戦をしている実店舗や商業施設を紹介する。これからの実店舗づくりを左右する社会課題についてもおさらいしておこう。