キャッシュレス化の効能は、業務効率化にとどまらない。購買データの活用で日本のお買い物が変わる。
今月のテーマは
「決済連動マーケティング」
キャッシュレスでマーケティングが変わる
経済産業省は、「キャッシュレス・ビジョン(2018年4月)」で、キャッシュレス推進への期待として、「実店舗等の無人化省力化、不透明な現金資産の見える化」に加え、「支払データの利活用による消費の利便性向上や消費の活性化」を挙げています。
キャッシュレス決済が進むと、現金決済では把握できなかった「誰が、いつ、どこで、いくら買ったか」という情報をデジタルデータとして蓄積できます。決済データの分析によって、消費者一人ひとりの興味や嗜好に合わせた、より精度の高いマーケティングができるようになります。
購買履歴の活用は、従来からさまざまな取り組みがありました。しかし、現金でのお買い物が捕捉できなかったことや、膨大なデータを分析するロジックの精査が不十分だったことなどから、実効性の高い施策につなげることが困難でした。それが、キャッシュレス決済で変わろうとしています。
機械学習技術で高度化するデータ活用
たとえば、大量の決済データを機械学習によって分析し、顧客一人ひとりに「高級志向」「健康志向」「趣味嗜好性」「行動特性」などの分類タグを付与できるとしたら、どうでしょうか。
企業のマーケティング担当者は、データ編集作業の試行錯誤から解放され、戦略立案に没頭できるようになります …