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「体験」が実店舗を進化させる

未知の食べものに触れ 生産者の話を聞く体験価値

ルミネは4月6日~5月6日にかけ、各地から生産者を招いた青空市場「ルミネアグリマルシェ」を開催している。場所はJR新宿駅新南改札口そば。毎日、夜8時までオープンしており、帰宅ついでに立ち寄る人の姿も目につく。いま、ルミネがマルシェを開くのはなぜか。

青空市場を連日開催 ルミネが担う意義とは

ルミネは5月6日まで、JR新宿駅で農家らが生産物を直販する「LUMINE AGRI MARCHE(ルミネアグリマルシェ)」を開催している。会場は、JR新宿駅新南改札口からすぐの「Suicaのペンギン広場」。昼前の11時30分~夜8時まで、連日開催中だ。比較的遅くまで開いていることで、通勤帰りの人なども多く立ち寄る。開始日は4月6日で、約1カ月間続ける。3月29日に発表した、「ルミネアグリプロジェクト」の一環。

なぜ、ルミネが「農業」なのか。それは、それぞれ独立して走っていたプロジェクトでの発見がつながり、得られた一つの答えだった。

まず、環境推進プロジェクトとして、埼玉県小川町などで進めてきた「choroko(チョロコ)」がある。ルミネ社員が田植えや稲刈りをした新米を、ルミネが運営する商業施設「NEWoMan新宿」2階の「ココルミネストア」で販売している。

他方、東島氏らルミネ社員が4~5年ほど前から、各地の生産者をまわり、地域が抱える課題を肌で知ったという経緯もある。それぞれで生産者と交流し、浮かび上がった問題があった。

「たとえば生産者同士で連携し、小売の協力を得て、地産地消をめざす取り組みを知りました。しかし生産地の消費者の視点で見ると、同じような商品が売られるわけです。たくさんできたらできたで消費しきれず、結局捨てることになってしまいます」

ルミネが日本の生産地を支えられるとして、どんなことができるか。答えが出てみれば、シンプルだった。つまるところ、必要とされるところに、届けられればいいのだ。しかし、ルミネがそれを担うべき意義はあるのだろうか──。ヒントになったのは、また別のプロジェクトだった。

そのプロジェクトとは2016年4月、「NEWoMan新宿」にオープンした「800°DEGREES NEAPOLITAN PIZZERIA」だった。米ロサンゼルス発のピザ店舗だが、テナントとして招いたのではなく、日本国内での出店について独占契約を結び、ルミネの直営。「NEWoMan新宿」の和菓子店「えんなり」ではルミネが全国からセレクトした和菓子を販売している。「800°DEGREES」はいまも行列ができ、「えんなり」も好評だ。

「これらは当社にとって、ひとつの発見でした。ルミネは、暮らしの価値(ライフバリュー)を提供することを掲げています。ライフバリューとは、いままで開拓してきたファッションや、ライフスタイル分野はもちろん、食も含まれる。もっと提案していかなければと思ったのです」 …

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