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ベイスターズの存在を軸に人と人の交流を生み出すボールパーク構想

DeNAが経営権を獲得して以降、着実にチーム力、集客を伸ばしている横浜DeNAベイスターズ。2017年には3年に及ぶ横浜スタジアム改修計画もスタートした。横浜市と包括連携協定を締結し「横浜スポーツタウン構想」実現へ向けて積極的な動きを見せるベイスターズが目指す理想とは。

スタンドに翻る「I☆YOKOHAMA」の横断幕。「☆」を「LOVE」と読ませるスローガンで、ディー・エヌ・エー、横浜DeNAベイスターズ、横浜スタジアムと横浜市が2017年3月に結んだ包括連携協定「I☆YOKOHAMA協定」にも使用されている。

球団史上最速でシーズンチケット完売 動員率も最多を達成

2017シーズンは、横浜DeNAベイスターズにとって、歴史的な年となった。福岡ソフトバンクホークスに敗れ、日本一こそ逃したものの、日本シリーズ進出は実に19年ぶり。2011年オフにDeNAが親会社となってから、チームの成績は右肩上がりを続けてきた。

観客動員も、親会社変更以来、着実に伸ばしてきた。2017シーズンの、年間の観客動員数は197万9446人に到達。大入り満員試合63回、チケット完売試合38回と、球団史上最多記録を塗り替えた。ファンクラブの会員数は2011シーズン比で13.6倍、本拠地横浜スタジアムの動員率は96.2%に達し、ファンを獲得し、支持を集め続けていることがわかる。

さらに2018シーズンは、77日でシーズンシートが完売するなど、勢いは続いており、シーズンを通して昨年以上の観客動員数を目指すことになる。ベイスターズの経営企画本部広報部グループリーダーの河村康博氏は「横浜スタジアムは屋外球場なので天候に左右される部分は避けられない。天候などコントロールできない点も関係するが、現実的にはキャパシティの問題もあり、大きな伸びは難しい」と厳しい見通しを口にする。

また、プロ野球の開催方式も動員に影響を及ぼす可能性がある。近年行われているセントラル・リーグとパシフィック・リーグの交流戦は、期間として約1カ月半程度。この期間に天候などの理由で中止になった場合、代替の試合は交流戦開催期間中に行わなければならない。

「レギュラーシーズンなら、余裕を持って再試合の日程を組めます。ただ、交流戦の場合はすみやかに日程を確保し、実施しなければなりません。そのため、動員率は下がってしまうおそれが強くなります」(河村氏)

動員率96.2%という数字は、現状で出せる上限に限りなく近い。

核となるファンの構築は、データ分析が功を奏した。ベイスターズは2012シーズン以降、オンラインチケットサービス「ベイチケ」の購入者や、ファンクラブ会員のデータから、ターゲットを、20歳代後半~30歳代を中心とした働く男性「アクティブサラリーマン」に設定。彼らの嗜好に合わせ、「100万円チケット」などの企画チケットや、「ドッカーン!FLYCATCH」といった場内イベントで、話題を集めながら新規ファンを獲得、定着させてきた。

3年計画のスタジアム改修で甲子園に次ぐ規模に

いま、スタジアムへ足を運ぶ観客は、ファンクラブ会員を中心にリピーターや観戦習慣が定着した人が大半だ。チケット販売でも、ファンクラブ会員は一般発売に先行して購入機会があるため、開幕戦や「YOKOHAMA STAR☆NIGHT」などの特別なイベントを実施する試合は、新規や会員以外のライトなファンに回るチケットが少なくなっているのが現状だ。

大半の試合でファンがスタジアムを埋めていることは喜ばしい反面、新規ファンの入る余地が限られてしまう点は、球団にとって新たな課題だ。横浜スタジアムの収容人数は2万8966人。3万人を切るスタジアムは、プロ野球12球団でもベイスターズだけだ。

そこで昨年末に始めたのが、横浜スタジアムの改修。レフト、ライトの両スタンド上部に観客席を新設するなどして、2020年の完成時には収容人数が約3万5000人となる。

これにより、横浜スタジアムは、ドーム型のように屋根のあるスタジアムを除く屋外球場としては、日本で2番めの規模となる見通し。

観客席は段階的に増設し、2019シーズンにも一部が稼働し、より多くのファンへ観戦機会を提供できるようになる。ただ、今シーズンは工事の関係で、いままで球場の外で実施していたビアガーデンなどのイベントも縮小せざるを得ない …

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