マークスタイラーが9月1日に開催した、同社ブランド「MURUA(ムルーア)」と「EMODA(エモダ)」のファッションショー「2017 AUTUMN / WINTER "ME" COLLECTION」は、どんな成果を収めたのか。それぞれのブランドを手がけるキーパーソンに取材した。

「"ME" COLLECTION」招待客を迎えるボード。最近ではマークスタイラーでこうしたイベントは珍しく、久々に店外で顧客と直接にコミュニケーションが取れる機会となったようだ
約700人の優良顧客を招待 関西からもショーへ参加
マークスタイラーは9月1日、同社が手がけるブランド「MURUA(ムルーア)」「EMODA(エモダ)」のファッションショー「2017 AUTUMN / WINTER "ME" COLLECTION」を東京都内で開催した。「ME」は、両ブランドの頭文字を取ったもので、イベント用にロゴなども制作。
イベントは完全招待制で、各ブランドから同顧客を招待したほか、ソーシャルメディアなどで波及力を持つ「インフルエンサー」も招いた。参加者数はおよそ700人強で、そのうちインフルエンサーは1割程度。
当日は、マークスタイラーのEコマースサイト「RUNWAY channel(ランウェイ・チャンネル)」とも連動し、披露した秋冬商品の予約販売を行った。ファッションショーのようすは、TwitterやInstagramで、リアルタイム動画配信した。
秋に来春・来夏のファッションを紹介するなど、次のシーズンの商品を見せるのが従来型のファッションショーだが、「"ME" COLLECTION」は、「いま着られる服」を見せる形式。いわゆる「Show now, buy now」のコンセプトを取り入れたものだ。
「ファッションの消費の仕組み自体が変わった」と話すのは、マークスタイラーEMODA事業部事業部長の岩橋拓馬氏だ。今回のファッションショーについて、こう話す。
「ソーシャルメディアが発達する前は、雑誌やテレビがすべてだったが、現在は、より身近な人たちの評判のほうが情報として価値がある。周囲からの評判がいい商品に対しての熱量が高いように感じます。相対的に、ブランドへの関心は低くなっているのではないでしょうか。
だからこそ、まずは、ブランドに最も近いお客さまの体験価値を上げることが重要だと考えました。今回のファッションショーのコンセプトは、お客さまにとってのブランド価値を高めること、とくに、いわゆる優良顧客の方々の満足度を向上させることです。満足した方々のようすを見たり聞いたりして、また新たなお客さまにつながる、というのが理想です」 ...