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訪日販促と地方創生の交差点

高まるムスリムの食文化ニーズ 牛角「ムスリム対応メニュー」 見えてきた課題と今後の展望

食を楽しみに日本に訪れる外国客も増えているが、宗教上の理由で食事を選択することが難しい人たちもいる。そんななか、昨今関心が高まっているのがハラルフードへの対応だ。日本ではまだまだ対応が進んでいないが、大手焼肉チェーン「牛角」はことし4月よりムスリム対応メニューに乗り出した。

ムスリムの来店客への配慮から、食器は通常のものと形状を変え、ハラル認証マークをつけている。

大手焼肉チェーンの実験的な新しい挑戦

おいしいお肉をリーズナブルな価格で食べられる焼肉チェーンとして人気の「牛角」。全国に616店7月1日時点と日本最大の店舗数を誇り、海外各地にも数を増やしている。そんな「牛角」で、同店初となるムスリム対応メニューの提供を4月17日に牛角赤坂店で開始した。

いわゆるムスリムフレンドリーメニューとして提供するのは、「牛角コース4500円」「WAGYUコース6500円」の2種類で、現在は来店3日前までの予約限定で受け付けている。

そもそもハラルフードとはどういうものを指すのか。代表的な項目には、

▶豚肉禁止肉だけでなく、豚肉由来のポークエキスやラードも禁止
▶豚以外の肉もイスラームで定められた方法でと殺・加工処理されていなければならない
▶アルコール禁止そのまま飲むのはもちろん調理にも使えない他、食品・調味料などの製造工程での添加も含まれる
▶イスラーム法でハラーム非合法とされる原料・素材に触れた調理器具や食品の使用禁止

などが挙げられる。こうした厳密な決まりがあってか、国内でハラルに対応している飲食店の数はまだまだ少なく、それは大手外食チェーンであっても同様だ。そのため、「牛角」のハラル対応のニュースと動向は業界内の注目を集めている。

「細部にこそ気を使った」 メニュー提供に至るまで

提供開始から3カ月が経ち「予想以上の反響、需要の高さがうかがえる」と話すのは、今回のムスリム対応メニュー導入を先導した、牛角マーケティング部部長の本間達也氏。毎月29日の「肉の日」や、季節ごとに実施される年間20以上のイベントも担当している。

本間氏は今回の試みについて、「急成長中のインド経済の発展や、2020年東京五輪が念頭にあります。今後さらにムスリムなどの食文化に関するニーズは高まると考えています。今回の取り組みも新たなお客さまとのコミュニケーション機会になると思い、試験的に導入しました」と話す ...

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訪日外国人客市場が拡大を続け、企業は一層の訪日客対応に迫られています。今号では、実際の外国人の目には日本企業のサービスがどのように映っているのか、また、急務となりそうなムスリム対応に焦点をあてました。一方、訪日客に魅力的に映るのは、やはり地域の個性あふれるお店。まず国内で輝くことが集客には欠かせません。地域創生のヒントを探りつつ、訪日対応との相乗効果で成果を出していくこと。それが、これから私たちが目ざすべきことではないでしょうか。