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訪日販促と地方創生の交差点

六本木の人気店店長に聞く 「BrewDog Roppongi」に見る外国人客コミュニティの作り方

六本木には、国内外から多くの外国客が訪れ、バーやクラブが外国人客のコミュニティにもなっている。六本木駅から徒歩数分の場所にある「BrewDog Roppongi(ブリュードッグ六本木)」もそのひとつ。スコットランド発のクラフトビールブルワリー「BrewDog」のアジア初のオフィシャルバーとして2014年3月に開店し、連日多くの外国人客で賑わう人気店となっている。同店店長の荒谷慎之介氏に話を聞いた。

─オープンから3年が経ちますが、現在のお店の状況はいかがでしょうか。

「BrewDog」はヨーロッパを代表するクラフトブルワリー(ビールの醸造所)になっていますが、今春にクラフトビールのメッカと言われるアメリカにブルワリーができてから、急激に認知度が上がったように感じます。

それにより「BrewDog」を知った外国人の方が、来日した際に「六本木にもオフィシャルバーがあるのか」と、店に訪れてくれる機会が増えました。なので、僕ら店側の仕掛けというより、自然発生に近いとは思います。

もともと「BrewDog」は2007年にスコットランドで創業してから、看板商品「PUNK IPA(パンクアイピーエー)」をはじめとする個性的で革新的なビールを次々発売し、世界中のビールファンを魅了してきました。創業から10年が経ち、現在は世界に45店舗のオフィシャルバーを展開しています。

今後さらに世界中に店舗が増えていくほどに、東京でもここに行けば必ず最高のクラフトビールが飲めるという目的地になるようなお店になっていければと思っています。

来店客は日ごとにまちまちですが、多いときで8割、少ないときでも半数以上の方が外国人客です。在日・訪日の比率は時期によって違いますが、たとえば夏場は夏休みで訪れる訪日外国人が増える一方、六本木界隈の外資系企業が長期休暇に入れば日本在住の既存の外国人客が少なくなりもするのです。旅行客の方たちは「BrewDog」を求めてわざわざお店を探して来てくださることが多いですね。

欧米だけでなく最近では中国、韓国などのアジア圏の方々の割合が増えていて、話を聞くと「クラフトビールが自国でブームになっているものの流通量が少なく、『BrewDog』の価格も通常より高いから」と、当店内に併設しているボトルショップで大量に商品を買って帰られる姿が多く見受けられるようになってきました。

─外国人客が多く集まる店ならではの苦労は?

オープン1年めは、お客さまとのコミュニケーションが円滑に取れなかったことが悩みでした。

オープンから数カ月は、日本のクラフトビールファンが多かったのですが、その賑わいが落ち着くと、その後は偶然立ち寄られる人、六本木周辺の外資系企業の人などが来店することが増えていきました。そんな中で、言葉の壁によってうまく意思疎通ができずにちょっとしたトラブルが生じたり、旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」などの評価サイトにしんらつなコメントが寄せられることもありました ...

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訪日外国人客市場が拡大を続け、企業は一層の訪日客対応に迫られています。今号では、実際の外国人の目には日本企業のサービスがどのように映っているのか、また、急務となりそうなムスリム対応に焦点をあてました。一方、訪日客に魅力的に映るのは、やはり地域の個性あふれるお店。まず国内で輝くことが集客には欠かせません。地域創生のヒントを探りつつ、訪日対応との相乗効果で成果を出していくこと。それが、これから私たちが目ざすべきことではないでしょうか。