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博報堂DYMPとパートナーシップ 北海道コンサドーレ札幌の集客術

公開日:2017年7月19日

スポーツチームの「集客施策」は、小売業やサービス業でも応用か利くはず。今月はことしからJ1に昇格した北海道コンサドーレ札幌の集客術について探った。

2016年シーズンのホームゲームの来場者数は、30万5732人とJ2で成績ともに1位だった。

J1昇格で見えてきた新たな課題

今シーズンより日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)1部(J1)に昇格した北海道コンサドーレ札幌(コンサドーレ)は、1996年に設立された札幌市を活動拠点とするプロサッカーチームだ。

2016年シーズンのホームゲームの来場者数は、30万5732人と2部リーグ(J2)では順位成績と共にトップとなった。また2016年はクラブ創立20周年の節目でもあり、札幌市だけでなく「北海道」のクラブとしてこれまで以上の拡大・地域貢献を目指し、チームの名称を「コンサドーレ札幌」から「北海道コンサドーレ札幌」に変更した。

「J1に昇格し、勢いはありますが、まだまだ満足はできません」と語るのはコンサドーレ広報・メディアコンテツ事業部の田子大地氏だ。昨シーズンは1試合平均で1万4559人、戦いの舞台をJ1リーグに移した今季は、第14節を終えた時点で1万6972人で、J1に昇格してからの伸び率は約120%だ。

「過去3年間でJ1に昇格したチームの、各ホームゲームの来場者数の伸び率を見ると、昇格前後で平均40%増加しています。コンサドーレはそれより20ポイント低い。これまでも多くのサポーターの方が応援してくださっていますが、J1定着を目指す上でももう一段階、集客力をレベルアップさせなければならないと考えています」

人口密度が低いからこその 拠点を生かした戦略

コンサドーレの本拠地である北海道の人口密度は東京都と比較すると90倍以上の差がある。集客はもちろん、クラブとして活動するにも人的・時間的なコストがかかる。

育成面も同様だ。コンサドーレでは下部組織にあたるアカデミーチームの拠点を札幌だけでなく旭川や釧路などに広げている。

「人口密度が低いので、全道のサッカークラブから集めて育成する必要があります。サッカークラブ自体も他県と比べ少なく、どうしても距離があるので、アカデミーの規模を拡大しています。札幌以外にも拠点を置くことで、その地域のサッカー協会とのつながりもできますし、子どもたちの親御さんにも知っていただくきっかけになります」

博報堂DYMPと連携 広告出稿もスムーズに

コンサドーレは2016年1月に大手広告会社の博報堂DYメディアパートナーズ(DYMP)と7年間の契約を結び、プロモーションの強化やメディア露出拡大を図っている。

「いつもプロ野球の北海道日本ハムファイターズをベンチマークしています。ファイターズさんはやはり地上波放送が多い。地上波を通じてファンになってもらい、お気に入りの選手のプレーを生で見たい、応援したいと思ってもらえているのでしょう。また、当社もテレビ各局のスポーツ部とはつながりがありましたが、当然放送に関する交渉はできませんでした。ただ、博報堂DYMPと提携したことにより、テレビ局の営業局や編成局とのつながりができ、比較的交渉がしやすくなりました」

2015年シーズンは、ホームゲーム全21試合のうち6試合を地上波で放送したが、2016年シーズンは21試合のうち20試合をローカル局とも連携し、放送した。

「昨シーズンは優勝できたことが要因のひとつかもしれませんが、ホームゲームの総来場人数は2015年に比べて5万人ほど増えました。テレビ局およびローカル局とのつながりを持ち、地元で放映することの意味を実感しました」

クラブのソーシャルメディアにも反響があらわれた。

「2015年3月に運用を開始したTwitterのフォロワー数は2万5000人ほどで停滞した時期もありましたが、現在(6月7日時点)では5万人を突破しています」

また、博報堂DYMPとの提携により、広告出稿やプロモーション施策を考える上でもすぐに相談ができるため、スムーズになったという。

「博報堂さんとは週に1回定例会を開催しています。互いに2、3人集まって打ち合わせをし、年間スケジュールから直近の試合の集客施策まで話し合っています。とくに広告表現については当社にはあまり知見がないため、とても助かっています ...

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