システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

あのお店のここがすごい! リピートしたくなる『おいしい』演出

公開日:2017年7月06日

おいしい料理の提供はもちろん、来店客がリピーターになり、さらに口コミなどでまわり囲に広めたくなる演出とは─パルコでオムニチャネル戦略などを推進する林直孝氏に、一人の客として口コミしたくなるお店について語ってもらった。

「週末夜限定」「魚を活かす」口コミしたくなる2つの仕掛け

「口コミしたくなるお店」というテーマを聞いたとき、真っ先に思い浮かんだのが今回ご紹介するお店です。私が人に話したくなった仕掛けのひとつめは、「週末夜限定開店」です。

湘南・辻堂の海岸近くに、そのお店はあります。ふだんは「TOASTED(トーステッド)」という、焼きたてのサンドイッチ・トーストを提供する地元の人気店なのですが、毎週金曜日と土曜日の夜だけ、別のシェフが営む、お魚料理がメインのレストランとして営業するのです。

口コミしたくなる要素の定番のひとつに「○○限定」というのがあります。ご紹介するお店は、最近我々もよく聞くようになった「シェアリング」でお店を借りて、オーナーのライフスタイルに合わせて営業する「週末夜限定」のお店なんですね。

週末の昼、ふらりと立ち寄った「TOASTED」のカウンターでふと目に留まったのが、港を背景に右手に包丁、左手にお魚を持ってほほえむ不思議な青年が写った「Kai's Kitchen(カイズ・キッチン)辻堂」のチラシでした(下)

チラシを凝視している客に気づいた「TOASTED」の店主は、「待ってました」とばかりに、その週末夜限定のレストランについて語りはじめました。「Kai's Kitchen」こそ、その週末夜限定店。そう、私もその店主の口コミでこのお店を知った一人なのです。

店主の話でとても気になったのが、ふたつめの口コミしたくなる仕掛け「捨てられる魚を活かす」ことです。「Kai's Kitchen」のシェフである甲斐昴成(かいこうせい)さんは、無類の魚好き。

近くの江ノ島漁港などの魚市場に通っては、「市場で値がつかず捨てられてしまうけど、食べたらおいしいマイナーな魚たち」を仕入れ、「自分が料理として提供することでお客さまに知ってもらいたい」と言います。「TOASTED」の店主の話を聞きながらスマートフォンで検索した「Kai's Kitchen」のWebサイトには、こんなすてきなメッセージが書かれていました。

「知られていなかった魚が市場に出回って、たくさんの人が笑顔になる。皆様の幸せの延長線上に日本の漁業の変革もある。」この文章を読んで、私は「包丁を持った魚キュレーター」とも言える、甲斐さんに会ってみたくなったのです ...

この記事の続きを読むには定期購読にご登録ください

月額

1,000

円で約

3,000

記事が読み放題!

この記事が含まれる特集

店頭演出・ポップアップストア 心躍る 体験企画

消費者との直接的な接点であるリアルの場をどのように設計し、"心躍る体験"を提供するべきか─。店頭での演出やポップアップストアの事例、また識者の見解から、リアル接点におけるヒントを探ります。