拡大を続けるインターネット広告の中でも、運用型広告の伸びは著しい。しかしその拡大の勢いと、従来型の広告とは異なる「運用」という概念の浸透には乖離があるようだ。どんな環境整備が必要になるだろうか。
葉村真樹氏は、グーグル、ソフトバンクを経て、ツイッターで日本市場の広告事業統括と東アジアでのブランド戦略統括を担当した人物だ。その後、広告世界最大手WPP傘下のデジタルエージェンシーAKQA日本法人代表に就任。このほど、PwCコンサルティングの日本での新部署
「PwC エクスペリエンス・センター」を管掌するディレクターとして、チームづくりと案件開拓を進めている。「PwCエクスペリエンス・センター」は、PwCが2015年に米国で立ち上げて以降、欧州やオーストラリアに続き、ことし2月末には中国にも設立した部署だ。同社はここ数年、デジタルエージェンシーやデザインファームを買収し、デジタル部門を強化している。
デジタル手法を駆使し、顧客体験全体を設計し、ビジネスモデルやマーケティングの変革をサポートするという部署だ。『Advertising Age』誌は2015年、PwCのデジタル部門を「デジタルエージェンシーランキング」や「モバイルエージェンシーランキング」の上位に挙げた。
デジタルマーケティングはこれから、どのような姿になっていくのか。葉村氏に解説してもらった。
─デジタル手法が、ビジネスやマーケティングを変える、というのはどういうことでしょうか。
デジタル手法が発達し …