「バズる企画には『報じられビリティ』が必要だ─数々の企画で、テレビやネットニュースサイト、ソーシャルメディアを賑わし、話題化を果たした電通の宮地成太郎氏が、“バズる”確率を高める手法を紹介する。

日清食品「みつめてLight+」(2015年)。「日清が、俳優の斎藤工さんと一緒に、カップヌードルライトプラスが食べられるWebサイトを開発した」という「報じられビリティ」アイデアで、テレビなどで取り上げられた。
広告が取り上げられるベーシックな条件
近頃担当したデジタルキャンペーンが、幸運にも相次いでテレビ番組で取り上げていただきました。デジタル企画がテレビで取り上げられるには、ある種のパターンがあることがわかりましたので、ご紹介したいと思います。
タレントを起用していると、芸能ニュースで取り上げられる、というケースはよくありますが、基本的にテレビでは、「面白い広告が出ました」といったストレートな取り上げかたはあまりしません。特にふつうのニュース、いわゆる「報道枠」ならなおさらです。
しかし、「何かが起きた=できごと」があり、「それは広告だった」というふうに、壁パスのようなかたちで取り上げられることがあります。
ニュースは物事の背景を解説するものだからです。
たとえば「企業活動」も「できごと」のひとつです。「○○社が△△を新たに開発した」というのも「できごと」ですので、その背景が取り上げられることがあります。その後、「それは広告活動で、同社はPR効果に期待を寄せています」といった具合です。
「できごと」に「世の中の声」が付いていると、プロモーション関連の話題でも ...