企業が「必ず伝えたいこと」と、メディアや消費者が発信する内容は必ずしも一致しない。面映ゆいこともあるかもしれないが、むしろ多面的に描かれるほうが、メッセージが立体的になる。

ブルーカレント・ストラテジー
バイスプレジデント兼ストラテジックプランニングディレクター
永川芳仁氏
PR施策以前の戦略立案
PR会社のブルーカレント・ジャパンは7月1日付で、広告、PR施策以前のマーケティング戦略立案に特化した独立組織「ブルーカレント・ストラテジー」を新設した。代表には広告会社出身の永川芳仁・バイスプレジデントが就いた。
「どう訴求するか」以前の、「何を訴求すれば成果を最大化できるか」という顧客企業のニーズを受け、永川氏率いるチームを、独立組織に格上げした。
今回は永川氏に、マーケティング・プロモーションに寄与する、基本的な戦略の考え方について解説してもらった。
伝われば課題が解決されるメッセージ
そもそもの目的達成を妨げている課題は何か、それを明確にすることが第一歩となります。「新商品なので信頼度を高めたい」「優位点がきちんと理解されていない」「既存商品をリフレッシュして、新鮮味をもたせたい」「関与度が低く、価格で比較されてしまう」「既存の施策のままでは成長が踊り場にさしかかっている」─さまざまな課題があると思います。もし、課題があいまいだと …