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ビーン・トゥ・バーに弱いワタシ

工房を横目に、素材感が強く残る板チョコを堪能できるビーン・トゥ・バーは、いわばチョコ業界のサード・ウェーブ。

イラスト:高田真弓

バレンタインシーズンである。日本のバレンタイン市場は2014年にハロウィーンに抜かれた。SNS文化を背景に盛り上がり、成長を続けるハロウィーンに対し、バレンタインは義理チョコ文化が廃れるなど、今一つ社会の時流になり得ていない。

そんな中、15年あたりから話題になりつつあるチョコレート業界のトピックが、「ビーン・トゥ・バー」である。

ビーンはカカオ豆、バーはチョコレートバー(板チョコ)のことで、カカオ豆から板チョコになるまでの全ての工程を1つの店舗で行うショコラトリーをそう呼ぶ。数年前にアメリカで火が付き、今やその波は世界中へ拡散。カカオ豆の産地や質の選別に始まり、焙煎、摩砕、調合、成形に至る全ての工程を行うことから店ごとの個性が出やすく、且つカカオ豆本来の味が既製品より強く残るため、独特の深い味わいのチョコレートができる。

今や都内でも、次々にビーン・トゥ・バーの工房を備えたショコラトリーが誕生しており、マーケットのトレンドになっている。ギャラリーを思わせるシンプルで落ち着いた内装に、併設された工房。デコレートされた商品というより、チョコレート本来の味を楽しむ雰囲気がお客を新鮮な気持ちにさせる。その空気感は、まるでコーヒー業界の「サード・ウェーブ」を彷彿させる。

そう、原料の選定・焙煎から、商品の提供に至る工程を一貫して行うスタイルにおいて、ビーン・トゥ・バーとサード・ウェーブはよく似ている。そこに人気の秘密があるのではないだろうか。

実際、ある業界で新規の店を立ち上げる際、完成型の商品で勝負しようとしても …

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