2011年から配車アプリを展開する日本交通では、12年にアプリへ決済機能を追加。乗車体験を向上させることにより、利用頻度や新規客層の拡大などの効果を得ている。

便利な決済機能で利用頻度を上げる
スマホの位置情報を使いタクシーを呼ぶ、配車アプリを他社に先駆けて自社開発した日本交通。アプリ拡散のための広告はしていないものの、便利さが口コミで広がり、「日本交通タクシー配車アプリ」と姉妹アプリのダウンロード数は累計で160万件を超え、アプリ経由の売り上げは50億円を突破した。
「乗車体験の向上にこだわって開発したアプリ。急いでいるユーザーが、すぐに降車できるよう、決済にも対応し、クレジットカードの提示もサインも不要」と同社 総務財務部部長の濱 暢宏氏は話す。
決済機能がアプリに付く前は、どの時間帯に需要が多いのかといったデータ分析にとどまっていたが、決済と連動してから、性別や年代といった属性データも分かるようになった。分析の結果、アプリに決済機能を導入後、女性のネット決済利用者が増加していることが判明。またネット決済利用客の1割は …