開設3年目を迎え、累計ユーザー150万人を突破したネット通販「ロハコ」(2014年12月3日時点)。ビッグデータを活用したユーザー分析を重視する同社が目指すのは、消費者の感性に「フィット」する商品をメーカーとともに育て上げる手法だ。

「ロハコ」の主要ユーザー「ロハコさん」は15万人に上る
「ロハコ」を牽引するのは「ロハコさん」と呼ぶリピーターたち。都心在住で、有職者が占める。アスクルはさらに「ママロハコさん(女性31~40歳)」「パパロハコさん(男性36~45歳)」「Ms.ロハコさん(女性46~55歳)」「Mr.ロハコさん(男性46~60歳)」と分類し、サイト上の行動データを分析している。
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ネット通販「ロハコ」の拡大が続いている。2015年5月期上期売上高は89億1100万円で前期比2.08倍となり、通期も売上高220億円を視野に入れる。アスクルが法人向け通販事業で築いた商品調達力と物流基盤に、ヤフーの集客力や情報伝達力、決済システムがかみ合った。
外部環境の変化も追い風になった。12年度に1000万を超えた共働き世帯は、13年度も1065万世帯(男女共同参画白書、2014年6月)と増加傾向にある。これと共に、買い物の時間や労力を賢くコントロールしたいという意識が高まっている。ロハコは12年10月のサービス開始当初から即日配達サービスを始め、「朝の通勤時に注文しておけば、帰宅時には届いている」といった価値を打ち出し、共働き世帯のニーズに応えてきた。
特徴的なユーザーは、売上をけん引する「ロハコさん」だ …