KDDIの電子マネーサービス「au WALLET」、ライオン「Ban 汗ブロックロールオン」、そしてミクシィ「モンスターストライク」。異業種の担当者が集まり、2014年大きく開花した各商品・サービスを元に、今後につながる収穫・課題について大いに語り合った。


写真左から、ライオン 大古勝朗氏、KDDI 池内崇浩氏、ミクシィ 田村征也氏(12月某日、東京・青山にて)
独自性を発揮できる空白地帯を狙う
田村征也氏▶ 「モンスターストライク」は仲間のモンスターを指で引っ張って敵キャラにぶつけて倒すゲームです。特徴は、最大4人まで一緒にいる友だちと協力して遊べる点です。ユーザー数は2014年11月末時点で、世界累計1700万人となりました。
大古勝朗氏▶ 1700万人とは大規模な数ですね。「Ban 汗ブロックロールオン」は、ワキ汗対策の制汗剤です。発売から5カ月で販売数250万個に到達しました。
田村▶ ふつうはどれくらいでヒットに?
大古▶ 制汗剤市場では、およそ100万個売れればヒットしたと言われます。
池内崇浩氏▶ 通常の2.5倍の大ヒットということですね。私は電子マネーサービス「au WALLET」のマスプロモーションを担当しています。14年5月8日に受付を始めまして、10月末までに660万件のお申し込みをいただきました。
大古▶ どこが支持のポイントでしたか?
池内▶ 一般のポイントカードに対する「もっと使える店が多かったらいいのに」という声に応えた点でしょうか。「au WALLET」は、どこでも使えてポイントを貯められる利便性を追求しており、世界、約3810万店舗のマスターカード取扱店なら、ほぼあらゆるお店で決済利用いただけます。私も実際に使っています。「Ban」はどんなきっかけで拡大したんでしょうか?
大古▶ 制汗剤は「ニオイを抑えたい」という嗅覚と、「肌をサラサラに保ちたい」という触覚の二つで争ってきたのですが、それを「視覚」にシフトさせたことがポイントでしょうか。汗がにじんだ洋服のシミを他人に見せずにすむ点がベネフィットです。どうしても汗ジミの目立つ素材や色はあります。でもお気に入りの服を着られないのは不自由ですよね。
このインサイトに目をつけまして、販売店の皆さまからも、市場の空白を埋め、店頭が活性化したと評価いただきました。
田村▶ いま「空白」と聞いて、モンストもスマホゲームの空白地帯を埋められたのかなと思いました。従来、一人遊び用だったスマホゲームに、「友だちと一緒に遊べる」仕組みをご提供できたので。結果友だち同士での誘い合いが起きて、ユーザーの拡大にも貢献したと思います。提供開始から半年ほどはプロモーションをしませんでしたが、300万人までユーザーが伸びました。
「au WALLET」はいかがですか?
池内▶ 携帯電話会社が電子マネーカード事業を行うという点では ...