日本の靴下製造卸売り上げトップの岡本(大阪市)の「SUPER SOX」は2004年発売から10年で、販売数800万足に到達。ムレとニオイを抑える繊維から独自開発した商品だ。1足あたり800円ほどと、量販店で販売する靴下としてはやや割高だが、サンプリングなどで機能を体感してもらうことを通じ、リピーターを獲得。ロングセラー商品となっている。

「SUPER SOX」の特徴は独自開発の繊維。開発開始から完成まで、6年かかっている。
今回の仕掛け人は、岡本の社長室広報担当の伴野宏樹氏。機能を実感してもらうにはサンプリングが有効だが、ただ渡すだけではなく、「梅雨どきのホテル宿泊客」とターゲティングし、もらった靴下を“試しやすい”状況を設定した。04年に発売した「SUPER SOX」のプロモーション。今後はECサイトに力を注ぎながら、さらなるロングセラーを狙う。

伴野宏樹氏(ばんの・ひろき)
岡本 社長室広報担当 千葉県出身。
2009年に岡本に入社。営業職を経て2013年より広報担当。趣味はスポーツ観戦。
─10年間で800万足を売り上げた要因をどう考えていますか。
リピーターを獲得できていることが、売り上げを強く後押ししていると思います。2004年の発売以来、地道にコミュニケーションを続けていますが、リピーターを生み出した要因の一つは、サンプリングで機能を体感できる機会を作れたことだと思います。
この度もサンプリング施策として6月20日から、東京都内や兵庫県内のホテル、関西エリアの保険会社大手と組んで「SUPER SOX」を1万足配布するサンプリングを始めました。ホテルチェーン「東横INN 品川駅高輪口」と「同 品川大井町」で、同ホテルの公式ウェブサイトで予約した利用客に6000足、ホテル日航姫路でも2000足を配ります。配布しきるまで続ける予定です。
保険会社さんには、営業担当の方に実際に履いてもらいながら ...