「万博ロゴ」生みの親は今、何思う?

公開日:2025年6月26日

  • シマダタモツ

遡ること5年、2020年8月に大阪・関西万博の公式ロゴマークが発表された。多数の応募作の中から選ばれたのは、大阪を拠点とする「TEAM INARI」の案。その後このロゴをベースにした公式キャラクターの「ミャクミャク」が生まれ、デザインシステムへと繋がっていった。一連の流れを、「TEAM INARI」代表のシマダタモツさんはどう見ているのだろうか。

大阪・関西万博の公式ロゴマーク。大阪を拠点とする「TEAM INARI」が制作した。

「なんでもあり」なデザイン

――改めて、このロゴマークが生まれた経緯を教えてください。

大阪の浪速区稲荷を拠点に活動するデザイナー、コピーライターなど6人で「TEAMINARI」というチームをつくり制作しました。コンセプトは「細胞」。万博のテーマである「いのちの輝き」を起点に、細胞が分裂していくアイデアから考えています。さらに僕自身が5歳の頃に体験した、1970年の大阪万博のロゴをDNAとして宿しました。ロゴマークに決定後は、ロゴ使用にあたってのガイドラインを制作し、それをもって役目としては一旦完了している状態です。

今年の4月に万博がいよいよ開会となり、さまざまな場所でロゴを見かけています。自分が暮らす大阪の街にフラッグが張り巡らされていたり、普段の仕事では制作できないだろう...

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この記事が含まれる特集

未来を彩る挑戦 大阪・関西万博 デザインシステム大解剖

「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとした「大阪・関西万博」。前号に続く今回の万博特集では、このテーマを体現し、万博全体のブランディングの基盤となっている「EXPO 2025 デザインシステム」に注目しました。ロゴやキャラクターを基盤としながら、多層的なコミュニケーションはどのように設計されたのかを紐解いていきます。さらに、このシステムをベースにしながら夢洲の会場全体のにぎわいを創出するプロジェクト「EXPO WORLDs」とあわせて、その全貌に迫ります。また前号に続く、パビリオンなどの企画制作に関わったクリエイターの声を集めたシリーズ「クリエイターの提言」もあわせてお届けします。