クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に活かしているのか。今回は、歌人であり前衛短歌を研究する瀬口真司さんです。仕事や人生に影響を受けた本について聞きました。
『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』
穂村弘(著)(小学館)

オーロラで火傷するような痛みを感じる。無限に輪廻する永遠のフレッシュと、搾取される幻の少女性(マニック・ピクシー・ドリーム・ガール)。一度きりの青春。一度きりの禁じ手。あらゆる意味で、誰にも二度と歌うことのできない歌たち。
ニューウェーブ短歌を理論と実践の両面で牽引した穂村弘の...