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[PR] TYO学生ムービーアワード 金賞は『多目的の住人』優れたストーリー展開や演出を評価

3月17日、TYOは通算5回目となる「TYO 学生ムービーアワード」の表彰式を開催した。多数の応募から最終ノミネートされたのは5作品。7名の審査員による厳正なる審査の結果、金賞・銀賞・銅賞・審査員特別賞が決定した(各受賞者の所属・学年は応募時のもの)。

(上段左から)審査員の佐藤渉さん(TYO/WHOAREYOU CMディレクター)、浜崎慎治さん(CMディレクター)、特別審査員の松丸亮吾さん(謎解きクリエイター)、審査員の早船浩さん(TYO 代表取締役社長)、特別審査員の別所哲也さん(俳優/国際短編映画祭代表)、審査員の金野恵利香さん(TYO/WHOAREYOU CMディレクター)、松井一紘さん(FIELD MANAGEMENT EXPAND取締役VP of Creative /クリエイティブディレクター/コピーライター)。(下段左から)林瑠奈さん、阿部瑞樹さん、奥村百絵さん、並河和さん、河合琉嘉さん。

5回目の学生ショートフィルムコンテスト

「TYO学生ムービーアワード」は、次世代の才能の発掘と育成、そして映像業界全体の発展に寄与すべく、コンテンツプロデュースカンパニー・TYOが開催している学生向けショートフィルムコンテスト。2018年に第1回が開催され、今年で第5回を迎えた。今回は「ひみつ」というテーマから発想した60秒のショートフィルムを募集、全国から多数の映像作品が寄せられた。

最終ノミネートに選出されたのは全5作品。その中から、奥村百絵さん(長岡造形大学)の『多目的の住人』が金賞に選ばれた。多目的トイレや住宅展示場の物置、マンホールの中など、意外な場所で生活する人々を主人公が次々に目撃する様子をサスペンス調に描いた作品。モチーフのユニークさと、起承転結が明確なストーリー展開が高く評価された。奥村さんが清掃のアルバイトをしている最中、ピザ配達員がトイレに入っていく様子を目にしたことから発想した作品で、「映像制作のための予算が欲しくて応募したので、賞金がもらえて嬉しいです」と受賞の喜びを率直に語った。

審査員の佐藤渉さん(TYO/WHO ARE YOU CMディレクター)は本作について、「今回は接戦でしたが、中でもパッケージとしての完成度が高かった」と評価。「CGやアニメーションに頼らず、ストーリーものを実写で表現した作品が最近は少ないんです。本作は最後に実写らしい気持ちのいい裏切りもあって、落とし方がいいです。役者の芝居も自然で、その点でも秀でていたと思います」。

銀賞は阿部瑞樹さん(東京俳優・映画&放送専門学校)の『カイブツ』。リズムの効いた音楽をバックに展開される2つのストーリーを整理された構成で描いた。TYO代表取締役社長 早船浩さんは本作について「主人公のネガとポジの対比の描き方がすばらしい。セリフを一切使わず、“秘密だよ”という歌詞のリフレインで印象に残す手法も秀逸」と評した。

このほか、銅賞は林瑠奈さん(日本大学)の『「秘密葬礼サービス」』と河合琉嘉さん(同)の『実』、審査員特別賞は並河和さん(同)『ジーンズ』が受賞。それぞれ「映像クオリティに圧倒された」(審査員・浜崎慎治さん)、「細かい部分での映像表現のこだわりがあった」(特別審査員・松丸亮吾さん)、「映像作家の『原石』を感じた」(審査員・松井一紘さん)と講評。

最後に松井さんは「『ひみつ』というテーマなのに、皆さんが楽しさを隠し切れていないことが伝わってきてとても嬉しかったです。楽しんでつくったものが世に出て、人の心を動かすというのは本当に幸せですし、最高に楽しい仕事。皆さんの楽しさがどんどん伝播していくよう、これからもぜひスキルを磨いていってください」と総括した。

制作現場では在学中からアシスタントを経験する学生も増えており、TYOでは今後も学生のチャンスを広げる機会を設けていく考えだ。各受賞作品は公式サイトで公開している。

表彰式の様子。

(左から)佐藤さんと金賞を受賞した奥村さん。

金賞『多目的の住人』

長岡造形大学
造形学部視覚デザイン学科3年
奥村百絵

受賞コメント:私は企画を考えて、難しいところは同じ学科のスタッフの皆さんがやってくれました。みんなに感謝したいです。地元の美術館や大学構内で撮影しましたが、場所のアイデアはなんとか絞り出しました。将来は映画がつくりたいです。卒業制作に向けて、社会に伝えたいことなどを映画にしたいと思っています。

  • 企画+演出+編集/奥村百絵
  • 撮影+編集/小山詩乃
  • 撮影+出演/星竜太
  • 美術/竹前里紗
  • 編集+SE+出演/堀川明日香
  • 出演/中馬瑠香、佐藤千栞

銀賞『カイブツ』

東京俳優・映画&放送専門学校
総合芸術科
映画監督・シナリオ専攻3年
阿部瑞樹

受賞コメント:「秘密」という存在そのものが人間の本能的な部分に影響を及ぼすことを、ブラックユーモアとして表現し、音楽でまとめました。『カイブツ』というタイトルには、本人が怪物なのか、それとも周囲が怪物のようにしているのかという意味を込めています。映像にはこれからもずっと携わっていきたいです。

  • 企画+演出+編集/阿部瑞樹
  • Pr/篠宮寿莉佳
  • 助監督/安部門太
  • 撮影+出演/坂下洋アラネーダ
  • 撮影/土田真央、峰尾凛々花
  • 照明/大嶋空大、武田哲喜、添田一成、星知希
  • 音楽/girl gaze lazy
  • HM/林さつき、馬場美里、恩蔵遥
  • 出演/山下天寧、長谷川翔、渡邊真生、野田翔矢、多田晟、遠藤大輝、藤島敬大、ファンチンティン、湯槇夏萌、前田緑春、岡野怜美

銅賞『「秘密葬礼サービス」』

日本大学
芸術学部映画学科監督コース3年
林 瑠奈

受賞コメント:乃木坂46というアイドルグループに所属しており、学生生活と芸能生活を両立できているのも支えてくださる皆さんのおかげです。作品は、今持っている秘密をすぐに「墓場」に持っていけたらと発想しました。ファーストカットとラストカットは構図などもかなりこだわったので、注目していただければと思います。

  • 企画+演出+編集/林瑠奈
  • CD+企画/平野陸斗
  • PM+録音+MA/内田力丸
  • PM/加藤温、原眞弥
  • 撮影/小澤聡太
  • 照明/小泉勇登
  • 美術/正木巧
  • CG/川村太貴、大塚ゆうき
  • カラリスト/市川敬太
  • ST/山根優輝
  • HM/名田屋穂夏(メインキャスト)、林麻也子(サブキャスト)
  • 出演/高橋迅

銅賞『実』

日本大学
芸術学部映画学科監督コース3年
河合琉嘉

受賞コメント:映像制作を学ぶ中で人の心を動かす難しさを実感していたので受賞は自信になりました。着想は「秘密」から連想して「嘘発見器」という言葉を見つけたことから。特にこだわったのは小道具。部屋のポスターはAIで製作しましたが、人の力とAIの力をバランスよく活用するなら使い勝手がいいと実感しました。

  • 企画+演出/河合琉嘉
  • 撮影+照明/川村太貴
  • 出演/末安真、山本楽

審査員特別賞『ジーンズ』

日本大学
芸術学部映画学科監督コース2年
並河 和

受賞コメント:作品に協力してくれたみんなと、選んでくださった皆さまに感謝します。「ジーンズに味が出る」と言いますが、本当に食べている人がいたらと発想しました。出演した2人は一緒に映像の勉強をしている友人。ありのまま演じてもらいました。劇中の雨も、撮影予定日が雨予報だったのでそのまま盛り込んだものです。

  • 企画+演出+編集/並河和
  • 撮影/木村颯汰、熊谷すず(助手)
  • 撮影+照明/湊舞衣(助手)
  • 撮影(助手)+出演/深沢颯士
  • 照明/黒川颯汰
  • 照明(助手)+出演/稲見圭飛
  • 録音/松原矢季