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未来を示すデザインものづくり伝統企業のリブランディング

「老舗企業も最初はスタートアップ」アートのようなデザインが実現する理由

  • 北川一成(GRAPH 代表取締役)

一見奇抜なアートのようなデザインで、老舗企業の新たな“顔”を続々と生み出している、GRAPHの北川一成さん。そのデザインはどのように生まれ、そして実現しているのか。「ブランディング」の考え方、クライアントとのコミュニケーションも含め、話を聞いた。

老舗企業は「不易流行」を実践してきた

「北川さんが手がけたあのデザイン、どうやってクライアントの合意を得たんですか?」。老舗企業の仕事に限ったことではないのですが、このような質問をされることが度々あります。1823年創業の京扇子の老舗「宮脇賣扇庵みやわきばいせんあん」のブランド「BANANA to YELLOW(バナナとイエロう)」や、1893年創業の京菓子の老舗「末富」がプロデュースする菓子ブランド「SUETOMI AoQ(スエトミアオキュウ)」のデザインについても、よく聞かれます。いずれも、アートのようなデザインで独自性を追求していることが特徴です。

「どうやって合意を得られたのか」と思われた方は、老舗企業 = 保守的というイメージを持たれているからかもしれません。しかし、長く続く企業の経営者の多くは、不易流行を実践されています。だからこそ、100年も200年も看板を守り続けることができるのです。

歴史を振り返れば、老舗企業も創業当時は、革新的なスタートアップのような存在だったはずです。たとえば、扇子はうちわをコンパクトに折りたためるようにした日本生まれのイノベーティブなアイテムで、単に涼をとるためだけではなく、儀礼や祭りなどで使われたり、邪気を払ったり、恋人や親しい人同士が愛用の扇子を贈り合ったりするなど、文化的な...

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