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「欲しい」をつくるネーミングと行動デザイン

「ネーミングとは自己紹介だ」PBから考えるネーミングの在り方

  • 岡本欣也

世の中に商品があふれ、その機能性での差別化がなかなか難しいともいえる現在。ネーミングとはどうあるべきなのだろうか。2020年11月に発足したウエルシアのプライベートブランド「からだWelcia・くらしWelcia」にて、300以上(2024年12月時点)のネーミングを手がけるコピーライターの岡本欣也さんに話を聞いた。

ほとんどのネーミングは無愛想である

「世の中のネーミングは短すぎる。もっと自分のことを紹介してもいいじゃないか」。コピーライターの仕事を始める前から、ずっとそんな風に思っていたんです。

「ネーミングは短くするべきだ」という定説があります。覚えやすくする、SNSで拡散しやすくするためにという意図もわかります。それにブランドや商品自体が持つ情報量がある程度あって、皆がすでに魅力を知っているものはいい。短くてなにがいけないかというと、すごく不愛想だなと思うんです。世に出て間もない商品やサービスが、そんなに情報量少なく、格好つけて佇んでいても、誰にも知ってもらえないよと。

では長くすればいいということではなく、ちゃんと考えて、工夫して自己紹介をしてもいいんじゃないかということです。たとえば「チョコまみれ」(不二家のチョコレート菓子)なんて、短くても特徴がよく伝わりますよね。「まみれる」はネガティブな意味も持つ言葉なのに、それがうまく特性と合わさって伝わる。はたしてヒット商品となっています。

本当は魅力があるのに、言葉足らずなゆえに知られていない、そういう商品が世の中にたくさんあります。だからこそ、「短いのがネーミング」だという説が世の中で強くなりすぎていることに違和感を抱いていたんです。

ウエルシアで目指すのはPBたちが…

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「欲しい」をつくるネーミングと行動デザイン

商品のコモディティ化が進み、SNSなどネット上を中心とした購買行動が定着している現在。プロダクトの「顔」となる商品のネーミングは、店頭のみが購買起点となっていた時代とは役割が大きく異なっている。生活者に愛されるキャッチーさを内包することはもとより、その先の「欲しい」「買いたい」といった態度変容を喚起する"行動のデザイン"が求められているともいえるだろう。さらには多くの人が当たり前だと思っていた従来の慣習などを変えるようなコミュニケーション設計においても、そのネーミングが起点となることが多い。今回は話題の商品やプロジェクトを例に、クリエイターの視点から人を動かすネーミング、行動デザインを探る。