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いま人を呼び込む空間デザイン コンセプトのつくり方

製造工場も有す イノベーションを促進する体験型ラボ

横浜・みなとみらいにある資生堂の研究施設「グローバルイノベーションセンター」。2025年1月、その1、2階部分をリニューアルし、「Shiseido Beauty Park」としてオープンした。同社の研究をベースにした多様な体験を用意し、生活者の反応を研究にフィードバックするなど、オープンラボの構想も有している。

世の中の変化を踏まえコンセプトを刷新

「Shiseido Beauty Park」の前身は、2019年に同じく「グローバルイノベーションセンター」の1、2階にオープンした「S/Park」だ。「美のひらめきと出会う場所」をコンセプトに、パーソナライズ化粧品のショップ、エクササイズとランニングのスタジオ、カフェなどをそろえていた。今回、空間設計はそのままに、コンテンツや空間デザインを刷新して再オープンした形となる。

今回のリニューアルにあたり、コンセプトを「肌・身体・心がつながるサイエンスであなただけの美が、目を醒ます。」に変更した。「肌・身体・心」という要素を加えた意図を、資生堂ブランド価値開発研究所の中西裕子さんは次のように話す。「コロナ禍を経て、生活者の方々の美に対する関心の幅が、健康に近い領域まで拡張され、肌だけではなく身体や心へと広がりました。肌・身体・心という広い領域で“美”を捉えようという意図を込めています」。

そうした生活者の変化を捉え、新たな価値を創出するために、資生堂は2020年から「肌・身体・心のつながり」を解き明かすための研究(25年から「Beauty Artscape」という名称)を進めてきた。

その成果も今回のShiseido Beauty Parkのコンテンツに合流させている。コンセプトで「サイエンス」と銘打っているのもそのためだ。Beauty Artscapeとは皮ふ科学と感性科学をデータサイエンスと組み合わせて人間の全体性(肌・身体・心のつながり)を網羅的に解明する研究で、たとえば肌の明るさや、角層水分量の多さ・少なさのような肌のさまざまな特性と、身体の酸化ストレス状態、BMI、血中電解質(ミネラル)、握力など身体の因子との間に関係がみられることが明らかになっているという。

「Shiseido Beauty Parkでは、生活者や外部機関・団体との共創を広げ、Beauty Artscapeの研究を深化させていくことを重視しています。…

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コロナ禍を経て飛躍的に発展したデジタルプラットフォームや仮想空間の浸透に伴い、リアルな場や空間に求められる体験価値は変わりつつあります。人と人の交わり方も変わる中、場や空間を提供する企業は、どのようなコンセプトからデザインを生み出しているのでしょうか。今号では、企業のブランド発信拠点からオフィス、公共施設まで、さまざまな「場」に着目。つくり手や担い手の皆さんに話を聞くことで、これからの時代のコミュニティや場づくり・空間づくりのヒントを探ります。