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ローカルから世界へ 今、地域を面白くするクリエイティブ

空港が広告の起点?「食」中心に広がる豊かな表現

北海道・東北エリアの広告界ではどのような変化が起きているのだろうか。SCC(札幌コピーライターズクラブ)の運営委員長でもあるかもめプランニングの岩崎浄美さん、電通北海道の讃良奈央子さん、東北博報堂の金井優昌さんに話を聞いた。

26年ぶりの再登場で話題の「山親爺」

岩崎:北海道のご当地広告での最近のニュースと言えば、菓子メーカー・千秋庵製菓の洋風せんべい「山親爺」のCMが約26年ぶりにリニューアルして復活したことでした(01)。元のCMでも使われていた、北海道民なら誰もが知る「出てきた出てきた山親爺~♪」という曲はそのまま、なんと歌手がYUKIさんに。昔YUKIさんが札幌でライブをした際に「山親爺」の歌を歌ってくれたのを覚えていたので、ファンからしたら「待ってました!」という起用でした(笑)。難易度が高いリニューアルだったでしょうが、アレンジのさじ加減が絶妙で心地よく、久しぶりにCMを見た懐かしさも相まって、ちょっと買ってみようかなという気分にさせられました。

01 讃良さんの北海道エリア発の仕事
千秋庵製菓の洋風せんべい「山親爺」(やまおやじ)のパッケージのリニューアルに合わせ、北海道民に親しまれてきたCMが約26年ぶりに復活し、2024年3月に公開された。CMソングの歌唱を北海道函館市出身の歌手・YUKIさんが、編曲を北海道札幌市出身の音楽プロデューサー・蔦谷好位置さんが手がけた。

讃良:ありがとうございます。私がリニューアルを担当したんですが、岩崎さんと同じく、当時のライブで私もYUKIさんの「山親爺」を聞いていたんです。まさか自分がこのCMを担当することになるとは思いませんでした(笑)。今回、千秋庵製菓さんが改めてCMをつくりたいということで、ライブでのエピソードと、YUKIさんを起用してあの歌のCMを復活させる案を社長にお伝えたしたんです。予算の兼ね合いもありハードルは高かったですが、一つひとつクリアし、さまざまな人の協力を得て実現させることができました。千秋庵製菓の社長も地方の老舗企業の社長としてはかなりお若いのですが、今北海道のお菓子メーカーではこうして代替わりをして若返りしている会社がいくつもあるので、広告で新たな挑戦をする際の追い風が吹いている感じがしますね。

金井:面白いですね。東北でも歴史のある企業がさまざまなチャレンジを始めている印象です。たとえば僕は東北電力さんのBtoB向けビジネスマッチングサービス「東北電力Biz Sync」のコミュニケーション(02)を担当しているんですが、その背景として、根幹となる...

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リモートで拠点を問わず働くことができるようになり、クリエイターにとって首都圏の一極集中から地方に拠点を移すという選択肢も広がっている現在。地元でおなじみのローカル広告に限らず、地域を盛り上げる広告のつくり方や、エリアの枠を超えて時にはグローバルに発信できる媒体も広がっています。今回はそんな環境変化の中で、地域で活躍するクリエイターたちの仕事にフォーカス。地域別に、各地のクリエイティブを牽引し新たな挑戦を続けるクリエイターが今抱えている課題意識から、ご当地ならではの表現、新たな広告主の発掘まで、どのような進化を遂げているのかに迫ります。