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ローカルから世界へ 今、地域を面白くするクリエイティブ

関西の名作ラジオCM「KINCHO」シリーズ発想の裏側

関西エリア発でACC賞やTCC賞などでの受賞を重ね、揺るがない企業キャラクターを打ち出してきた大日本除虫菊のラジオCM。その広告シリーズを長年手がける古川雅之さんと谷道忠さんに、ラジオCM好きの正樂地咲さんがインタビュー。制作の裏側を探る。

いろんな漫才の書き起こしを読んだ

正樂地:まずなぜKINCHOさんは、こんなにラジオCMに力を入れるようになったんでしょうか?

古川:KINCHOさんは広告での成功体験も多く、広告の力を信じているクライアントさんだと思います。その中で特にラジオに力を入れ始めたのは、僕と同じ電通Creative KANSAIの直川隆久くんが担当したラジオCMシリーズ「金鳥少年」が大ブレイクしたことがきっかけでした(ACC賞ラジオCM部門で、2016年・17年と連続してACCグランプリを受賞)。そこから長尺のラジオCMシリーズに力を入れていこうという流れができて、僕も直川くんと一緒になって2人で一生懸命つくっています。するとリスナーの方からもファンの声のようなものが届き始めまして、それに応えるべく、商品広告というよりは「ブランドのコンテンツ」みたいな思いで、全力で取り組んでいます。

正樂地:おそらくその流れでつくられた「G作家の小部屋」(01)のお話を聞いてみたいです。まずこの発想はどこから生まれたんですか?ラジオCMでも、「ゴキブリが主役」という設定はおそらく初めてで衝撃的でした。

01 大日本除虫菊のラジオCM「G作家の小部屋」は全6篇、各60秒。2019年のACC賞ラジオ&オーディオ広告部門でグランプリを受賞。「G作家の小部屋独創性について」篇のスクリプト。

古川:「ゴキブリ対策商品で」「話題になるようなラジオCM」というオーダーをいただきました。長尺のラジオCMはそこそこ面白いものはつくれるんじゃないかといううぬぼれみたいなものもありました。

それが、お笑い芸人の漫才を書き起こしたものを読んで、全然かなわないなと思ってしまって。2016年に発売された『BRUTUS』(マガジンハウス)の...

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リモートで拠点を問わず働くことができるようになり、クリエイターにとって首都圏の一極集中から地方に拠点を移すという選択肢も広がっている現在。地元でおなじみのローカル広告に限らず、地域を盛り上げる広告のつくり方や、エリアの枠を超えて時にはグローバルに発信できる媒体も広がっています。今回はそんな環境変化の中で、地域で活躍するクリエイターたちの仕事にフォーカス。地域別に、各地のクリエイティブを牽引し新たな挑戦を続けるクリエイターが今抱えている課題意識から、ご当地ならではの表現、新たな広告主の発掘まで、どのような進化を遂げているのかに迫ります。