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「仕事を奪う」は本当か 生成AIの隆盛とクリエイターの未来

「不気味の谷」をいかに越えるか4枚のイラストをAIで補完した動画:KDDI/αU「もう、ひとつの世界。」

KDDIは2023年3月、新しいメタバース・Web3サービスとなる「αU(アルファユー)」を開設した。コンセプトムービーの制作では、画像生成AIが活用されている。

01 コンセプトムービー。雪下さんのイラストは1から3段目の右端と4段目の左端。

日常的に使えるメタバースを創設

2020年、KDDIは渋谷区と一緒に「バーチャル渋谷」をリリース。コロナ下でもソーシャルディスタンスを気にせずに楽しめる新しいコミュニケーション手段を提供してきた。KDDI事業創造本部 副本部長の中馬和彦さんは「渋谷区の飲食店などから、3D空間のなかでビジネスができないかといった引き合いがありました」と話す。一方で「バーチャル渋谷」はイベントプラットフォームとしての位置付けだったため、1対Nというコミュニケーションに特化していた。「より活発なバーチャル空間にするために、N対Nで日常的に人が浸れるような空間をつくる必要がでてきました」(中馬さん)。そこで今年の3月、新たなサービスとして「αU」を立ち上げた。「αU」の特徴は、自分だけの空間を持てなかった「バーチャル渋谷」に対し、パーソナライズできる場をつくり、数十人がその場でコミュニケーションを取ることができるという点だ。ユーザー同士でよりインタラクティブなコミュニケーションが可能になった。

2019年から一連のプロジェクトに携わるVML & Ogilvy Japan(旧ジオメトリー・オグルヴィ・ジャパン)は「αU」のブランディングやコミュニケーションなど、多岐にわたる領域をサポートしている。リリースに際して作成したコンセプトムービー(01)には、最先端の技術として生成AIを活用した。

その理由を、VML & Ogilvy Japan エグゼクティブクリエイティブディレクター 有川泰志さんは次のように説明する。「『αU』という最先端の技術を活かしたプラットフォームを紹介する上で、新たな表現の可能性にチャレンジする姿勢や、まだ見たことのない世界に向かっていく姿勢を示すという意味でも、AIを活用することはブランドにふさわしいと考えました。AIというと機械的な表現になりそうですが、ブランドコンセプトの『リアルとバーチャルの世界がひとつになった新しい世界。』を描く、感情を揺さぶる表現をAIによって実現できないか、というチャレンジでもありました」。

コンセプトムービーの制作にあたり、Z世代に人気のイラストレーター 雪下まゆさんに4枚のイラストを依頼。Stable DiffusionやGen-1などのAIを用い、イラストと...

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「仕事を奪う」は本当か 生成AIの隆盛とクリエイターの未来

ChatGPTや画像生成などジェネレーティブAIがグローバルで席巻し、クリエイティブに限らずあらゆるビジネスシーンで導入が進んでいる現在。一方で法的・倫理的な側面から問題点が浮上し、規制に動く国や地域もありますが、活用やルールの制定においては議論が続きそうです。その中で生じているのが「AIがクリエイターの仕事を奪うのでは」といった論点。広告コミュニケーションの企画制作においてポジティブに活用される可能性もあれば、既存のクリエイティブ従事者にとっては脅威となるのでは――そのような流れに対し、制作の現場で今起きていること、また問題が生じていることとは。既に先行してトライアルを重ねているプロジェクト事例も交え、未来のAIとクリエイターの関係を考えていきます。