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企業の資産を活かす 事業デザインのための「共創」プロセス

PBを通じて企業ブランドの「人柄」を社内外に浸透

ウエルシア薬局が2021年6月から展開しているプライベートブランド「からだWelcia・くらしWelcia」。クリエイティブディレクター 戸田宏一郎さんとコピーライター 岡本欣也さんをパートナーに、これまで約200の商品を生み出してきた。PBのブランディングは、PBの商品開発に、ひいてはウエルシア薬局自体のブランディングに繋がりつつある。

ブルーのキーカラーが特徴の「からだWelcia」の商品(上)。化粧品・食品・ヘルスケアの商品を展開する。グレーのキーカラーが特徴の「くらしWelcia」では、日用品をそろえている。

「もの」は「ひと」である

現在ウエルシア薬局で展開しているプライベートブランド(PB)は5種類ある。母体であるイオングループの調達力を活かした「トップバリュ」と、全国のドラッグストア・調剤薬局で構成される「ハピコム」のPB、メーカーとの共同開発商品、手頃な価格の「ウエルシアPB」、そして健康や環境に配慮し他のPBに無い付加価値を加えて商品を展開する「からだWelcia・くらしWelcia」だ。同社が5月11日に開催したPBの戦略発表会では、23年2月期のPB売上高は721億円、売上構成比は7.9%と発表。26年2月期にはPB売上高1100億円、売上構成比10%を目指すとしている。

そのPB群の中で中核を担うのが「からだWelcia・くらしWelcia」だ。現在200SKU(SKU=商品の最小管理単位)のところを26年2月期には2倍にまで拡大予定。ウエルシア薬局 代表取締役副社長 兼 商品本部長 桐澤英明さんは、その狙いについて次のように説明する。「当社はこれまで調剤併設・カウンセリング・深夜営業・介護という4つの軸のもと成長してきましたが、今後の成長を考えると商品力の強化が必須でした。そこでナショナルブランド(NB)にはない、驚きや感動を提供できうる新たなPBを打ち出すことで、他社との差別化を図りたいと考えてきました」。

「からだWelcia・くらしWelcia」は、それぞれ「からだ」にまつわる化粧品・食品・ヘルスケア、「くらし」にまつわる日用品を展開している。ブランディングを担ったのは、CCのクリエイティブディレクター 戸田宏一郎さんと、コピーライター 岡本欣也さんだ。当初PBのデザインの依頼を受けたが、「プロダクトやパッケージのデザインだけではなく、ウエルシアというブランドをつくる作業になる」と2人の間で考えが合致していたという。

「ドラッグストアの店舗はすでに人々の生活動線上に組み込まれており、それぞれの独自性を打ち出し差別化するには、やはり店舗が主戦場になります。そして店舗に置かれるPBをつくるということは、商品を通じて...

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企業や団体が新たに取り組む事業やプロジェクトにクリエイターが参画する際、一体どのような役割が求められているのか。一方的な提案ではなく、事業主とクリエイターが良きパートナーとして傾聴と対話を重ね「共創」を進めていくスタイルが広がっている今。2025年開催の大阪・関西万博でも、デザイン視点で「共創」に取り組み、未来社会の在り方を探る動きが見られるなど、注目度が高まっています。また、AIなどテクノロジーを用いた共創の手段も広がってきました。今回は実際にローンチされた事業やプロジェクトの実例について、提案書類や実現に向けてのプロセスがわかる資料を紐解きながら、これらのポイントを探っていきます。