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企業の資産を活かし未来の指針を打ち出す「周年」企画のつくり方

100周年を機にリニューアルしたミュージアム型ブランド発信拠点

マツダは5月23日、広島本社の敷地内にある「マツダミュージアム」をリニューアルオープンした。2020年1月の同社の創業100周年に合わせて刷新を進めてきたものだ。ブランド発信拠点としての機能を高め、マツダの歴史と目指す未来が体感できる場になっている。

リニューアルされた「マツダミュージアム」の館内。(左上から)ミュージアム入口、ゾーン1「ものづくり精神の原点」、ゾーン2と3、5〜7では年代ごとにマツダの歴史を紹介、ゾーン4のモータースポーツの活動の展示。

(左上から)ゾーン4のモータースポーツの活動の展示、ゾーン9で見学できる生産ライン、次の100年へのビジョンを体現したゾーン10、ミュージアムショップ。

見学施設からブランドの発信拠点へ

「マツダミュージアム」は企業見学のための施設として1994年に開館。同社の歴史や技術を学べる場として、2019年に改装に伴い閉館するまでに約176万人が訪れた。2020年1月にマツダが創業100周年を迎えるにあたり、ミュージアムも全面的にリニューアルをすることに。コロナ禍により遅れたものの、22年5月、ついにオープンに至った。

リニューアルのプロジェクトを進めてきた主なメンバーは、マツダの総務部 佐藤貴哉さんと、ブランドスタイル統括部 野元雄介さん。「ブランド発信拠点としての機能を高めることと、お客さまや地域の方々との絆をより深められるような場所にすることを意識して取り組んできました」と佐藤さんは話す。国内広報部でマツダの歴史をとりまとめつつ、社内の各所に適宜協力を依頼。ディーラーの店舗デザインなども手がけるデザイン本部ブランドスタイル統括部がミュージアムの空間に落とし込んでいく、という流れで進められた。

ストーリーを重視した10のゾーン構成

刷新されたミュージアムは、大きく10の展示ゾーンに分かれている。ゾーン1〜3と5〜7ではマツダのものづくりの原点から総合自動車メーカーとして歩む現在までの歴史を追う。特に6の「1996-2009:ブランド戦略を重視し新たな成長路線へ」では、97年のブランドシンボル刷新に伴う「ワールドワイド・ブランド・ポジショニング」の制定や、世界に向けたブランドメッセージ「Zoom-Zoom」(英語で「ブーブー」を意味する子どもの言葉で、幼い頃に感じた動くものへの憧れを表す)の展開など、ブランド戦略の経緯も学べる場となっている。

ゾーン4では1960年代に始まったモータースポーツでの活動を紹介。8はマツダの技術にフォーカスした展示とし、9では生産ラインを見学できる。最後のゾーン10は次の100年へのビジョンを提示する場とした。全ゾーンを抜けた先には、マツダのオリジナルグッズが並ぶショップを配置している。

ちなみに刷新前のミュージアムは...

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