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地域の魅力を発見する クリエイター参画のまちづくり

YouTuberコラボの最適解 生まれ変わったアスレチックパーク

関西を中心に人気を博している施設「GREENIA(グリー二ア)」。アウトドアやバーベキューが楽しめる場所として地元の人々から支持されてきた「六甲山カンツリーハウス」(兵庫・神戸)が2021年4月にリニューアルしてできた施設で、人気YouTuber「フィッシャーズ」がアスレチックを監修している。そのプロジェクトの裏側について話を聞いた。

六甲山アスレチックパーク GREENIAの全体図(2021年9月時点)。

“日本一面白い”アスレチックに

なぜ、このタイミングで「六甲山カンツリーハウス」を“アスレチックパーク”にリニューアルしたのか。担当者である六甲山観光 観光事業部アミューズメント課の熊川幸佑さんは振り返る。「今から30年ほど前の六甲山は“西の軽井沢”と呼ばれ、関西の避暑地として人気でした。当時は低価格な入場料でたくさんのお客さんに来ていただき、場内で追加料金をお支払いいただくことでさまざまなアクティビティができる“安くていろいろある”ビジネスモデルで。でも現在は娯楽が多様化し、このビジネスモデルを続けていくのは難しくなっていたんです」。

幕の内弁当のような施設から、何かに特化するという戦略に。絞り込まれた結果、「アスレチック」に白羽の矢が立った。「六甲山は国立指定公園なので法律や条例が定められており、たとえばカラフルなジェットコースターなどがある遊園地はつくれません。また、当社は別施設でアスレチックを約40年営業してきて、『じゃらん』のフィールドアスレチック人気ランキングで1位を獲得するなど、そのポテンシャルを実感していました」。

2019年に「日本一のアスレチックをつくる」という命題が決まり、そのタイミングで熊川さんが担当に就いた。「当初は漠然とした企画で、とにかく遊べるポイント(種類)が“日本一多い”アスレチックをつくろう、という話でした。でも僕はそれよりも、とにかく“日本一面白い”アスレチックにしたほうが喜んでもらえるんじゃないかなと」。そんなことをぼんやりと考えていたときに、6人組の人気YouTuber フィッシャーズの姿が頭に浮かんだ──。

この突然の展開は、熊川さん自身が以前にプライベートで覆面YouTuberとして活動していて、フィッシャーズのファンだったことに起因する。「彼らが小さい子向けの遊具施設で真剣に遊ぶ動画があるのですが、運動神経がいいメンバーもそうでないメンバーも、本当の意味で楽しんでいるのが伝わってきて。だから彼らにアスレチックを監修してもらったら、僕らが考えつかないような楽しさを引き出してくれると考えました」。それからすぐにフィッシャーズが所属するUUUMに連絡を取り、初対面で、「一緒に日本一面白いアスレチックをつくりましょう」と直談判。見事に協業の承諾を得た。



7エリア、全164(21年9月時点)のアスレチックを用意。大人でもクリアが難しいものも。

グッズ制作担当から全体のブランドデザインへ

全体のブランドデザインは、熊川さんと縁のあったアシタノシカクのアートディレクター 大垣ガクさんに依頼した。構想を練るなかで生まれたコンセプトは“国王マウントキングが築いた山遊びの王国”。国王と6人の大臣が司る7つのエリアが用意され、来場者は冒険気分で...

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リモートワークが広がり、人々が日々働き、生活をしていく場所の選択肢が多様化している今。それぞれの地域が持つ価値が少しずつ変容し、新たに「まち」としての存在意義を確立する動きが活発です。それはかつて急速に広がっていった" 地方創生" への動きとも、TOKYO2020 に向けインバウンドの観光需要に応えようとしていた動きとも異なる、地域に深く根付いていくもの。今こそ、地域に貢献したいクリエイターにとっても、地域活性化の担い手にとっても、双方が融合し新たなまちづくりに取り組むチャンスともいえます。さまざまな形態で地域の魅力に光を当てる、クリエイティブ発想でまちを元気にするプロジェクトの数々に迫ります。