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元バスケットボール選手の石崎巧さんがおすすめする4冊の本

  • 石崎 巧

クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に活かしているのか。今回は、元バスケットボール選手の石崎巧さんです。仕事や人生に影響を受けた本について聞きました。

『四月は君の嘘』

新川直司(著)
(講談社)

「変なピアニストになりたいな───って」。

バスケットボール選手としての天井を思い知らされる体験は僕に大きな絶望を与え、その後の時間を空虚なものへと変貌させました。チャンピオンシップスポーツにはある種の「正解」が存在し、そこにより近づいた人間のみを優位とする、そんな同質性に基づいた思想が存在します。僕自身も共有化された正解のみを求め続けるひとりの選手でしたが、残念ながら目的地に辿り着くために必要な資質を持ち合わせていませんでした。

作中の有馬公正の言葉は、暗い水の底で呼吸もできなかった僕を引き上げてくれました。既存の枠組みにとらわれる必要などない。変なバスケットボール選手であろう。そう決意した僕が時を経て理想とした景色は、「変人」の集まる、多様性を持った力強いチームでした。

現在地がいかに不完全で改善の余地に溢れているかを認識するためには、マクロとミクロ、両方の視点において専門分野以外の知恵と知識が必要不可欠であり、誰かによって定められた正解に閉じ込められている限りは決して成し遂げられないのだと痛感しました。これからも「変な人」であり続けたいと思います。

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