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先の見えない状況で生まれた「ケースバイケース」な新聞広告

公開日:2020年7月20日

企業が広告の仕方に頭を悩ませていた3月末から6月の期間。そんななか、5月末に出稿され「その手があったか」と声が上がったのは、不安をそのまま広告に反映させた大日本除虫菊の新聞広告だ。

トビラにあたる新聞広告。5月29日の『中日新聞』、30日の『日本経済新聞』に出稿された。

「わかんないです!って白状してしまおう、と。」

大日本除虫菊は5月末、「正直」な新聞広告を出稿した。同社の新製品「ゴキブリムエンダー」を広告するその紙面には、「もうどう広告したかいいかわからないので」というコピーと、6つの状況ごとの2次元コードが並ぶ。コードを読み取ると、それぞれの状況に適した新聞広告が表示されるしくみだ。「この広告の掲載時に、世の中の空気はどうなっているのか、人々の気分はどんな調子なんだろうかと考えあぐねて、いろんなバリエーションを用意しました。」と、弁明も加えた。この状況で、恐らく広告のつくり手のだれもが困っていたことを、そのまま広告してしまう潔さ。どのように生まれたのだろうか。

手がけたのは、「虫コナーズ」や「キンチョール」など、同社の広告を10年以上担当してきた電通 関西支社 古川雅之さんだ。企画は、同じく関西支社の直川隆久さん、茗荷恭平さんと共に取り組んだ。キンチョウからのオリエンは、「新聞の読者の方だけではなく、そこから話題化し、さらに多くの方々に届くような新聞広告」だったという。

「話題にしてもらうには、世の中と製品の関わり方を考える必要があります。そのためには、広告が世に出る時の、世の中の状況を想定する必要がある。にもかかわらず、先のことがまったくわからなくて。当初は、案をつくって、壁に貼って、次の日また見て、なんか違う気がする・・・と不安になって・・・の連続でした」(古川さん)。

状況から目を背けずに、キンチョウらしい...

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