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プロダクト開発 クリエイターの仕事

企業にとって新しい「顔」になる商品をつくる

熊本の醤油味噌メーカー フンドーダイ五葉は創業150周年の節目に1本3240円(720ml)の高級醤油「平成」を開発。九州ならではの甘口醤油を東京で販売するために、味、パッケージの開発、販路の開拓に東京のクリエイティブチームが取り組んだ。

九州独特の甘い醤油を、熊本に古くから伝わる赤酒、四国の和三盆を使い、人工甘味料無添加で製造した「平成」。2018年11月に限定3000本で発売。職人醤油 松屋銀座店、伊勢丹新宿店のほか、福岡や熊本の百貨店でも販売された。ボトルには既存のお酒ボトルを使用。紙管はオリジナルで制作した。よく見ると、ラベルに描かれた白鷺が、紙管では飛んでおり、ちょっとした遊び心のあるデザインになっている。

九州ならではの味を全国へ

この仕事は、趣味や特技など社員のB面を活用して世の中に「オルタナティブアプローチ」を提供するクリエイティブ集団 電通 Bチームへのリブランディングの相談から始まった。チームリーダーである倉成英俊さんは取り組みに当たり、Bチームおよび電通食生活ラボのメンバーであるクリエーティブディレクター 中島英太さんに声をかけ、パッケージデザインなどを多く手掛けてきたStudy and Design アートディレクターの古谷萌さん、プロデューサー 押尾昌美さん、さらに新商品の開発と販路開拓の知見の深いmethod 山田遊さんらによるチームを結成。

メンバーは2017年末に、フンドーダイ五葉(以下 フンドーダイ)のある熊本を訪ねた。「当初、新商品をつくりたいという依頼ではありませんでした」と、中島さん。「地元で低価格の醤油を展開していたフンドーダイさんですが、社長が代わり150周年を迎えるタイミングで、東京にアンテナショップをつくるなどして全国展開したいから手伝ってほしい、という話だったんです」。

クリエイティブチームは、まずフンドーダイという企業や商品について知ることからはじめた。その結果、フンドーダイの商品は熊本ではシェア50%で、誰もが知っているメーカーであることが判明 …

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プロダクト開発 クリエイターの仕事

新しい商品の開発は、企業やお店にとって常に大きな課題です。特に現在のように新しい商品が次々と生まれる中で、消費者の印象に残る商品、さらには購入してきちんと使ってもらえる商品を生み出すのは至難の業。技術やデザインの新規性、ユーザビリティはもちろんのこと、最近ではリサイクルやエコも視野に入れて考えていく必要があります。こうした現状の中、本特集では新しい視点で開発されたプロダクトやサービスに着目。企業とクリエイターがパートナーになり、二人三脚で開発した商品だけではなく、クリエイターの提案によって生まれたプロトタイプがどのように活用され始めているのか。その2軸で、開発までのプロセスとクリエイティブを紐解きます。