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長く愛されるキャラクターの作り方

パペットをイラスト化したことで広がった「ポインコ兄弟」の世界

2015年12月にスタートしたNTTドコモ(以下ドコモ)のサービス「dポイント」。そのキャラクターとして広告に登場したのが、しっかり者のお兄ちゃんとのんびり屋でポッチャリしたお茶目な弟から成る「ポインコ兄弟」だ。

しっかり者のお兄ちゃんとのんびり屋でポッチャリしたお茶目な弟のポインコ兄弟。

子どもでも簡単に描ける色とフォルム

「dポイントという新しいサービスを世の中に広く、早く認知してもらうために、老若男女誰もがわかりやすい目印があるといいなと思いました」と話すのは、この企画を立ち上げたスタッフの一人、電通 アートディレクター 渡邊裕文さん。当初の企画では「お喋り上手で、歌って踊れるキャラクターが登場する、ハッピーなミュージカル」のようなCMを考えていた。

キャラクターを使うという方向性のもと、「d」をモチーフとしてさまざまな動物を制作スタッフで検討。その際にCMプランナー 安達和英さんが話したことが、キャラクターの方向性を決定づけた。「“ポイントだからポインコで、インコのキャラクターがいいんじゃないか。兄と弟の2人兄弟の”という、その言葉を聞いたときにイメージが一気に膨らみ、ポインコの原型となるキャラクターの絵を描きあげました」(渡邊さん)。

渡邊さんが目指したのはただかわいいだけではない、大人が見ても、子どもが見てもハッピーな気分になれるキャラクター。そしてまるで昔からいたように、登場したときから存在感があること。さらに何よりも重視したのは、小さな子どもでも簡単に描くことができるシンプルなフォルムと色使いである。

「実は当初、僕が描いたポインコはヴィンテージのぬいぐるみを意識して、くすんだ黄色を使い、目も小さかった。僕にとってはそれがかわいい表現だったのですが、当時の宣伝部長さんに“毛をむしられた鳥みたい。もっとかわいくしてほしい”というリクエストをいただいてしまいました。そこから誰が見てもかわいいと思えるフォルムを追求しました」(渡邊さん)。その一言からデザインを刷新、大きくパッチリとした目に丸っこい体、鮮やかな黄色い毛をまとった現在のポインコが生まれた。「あのリクエストがなかったら、今のかわいいポインコは存在しなかったので感謝しています」(渡邊さん) …

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この記事が含まれる特集

長く愛されるキャラクターの作り方

かつて企業にとってキャラクターは、主にパッケージや販促プロモーションにおいて活用され、それらは「動かず」「話さず」アイキャッチとして大きな役割を果たしていました。近年は企業のSNSの活用と共に、キャラクターは従来の役割を超えて企業のメッセンジャーとなり、企業と生活者をつなぐ存在としても大きくなってきています。企業を取り巻く環境やメディアが変わる中で、広告などのコミュニケーションにおいて、今キャラクターはどのような役割を果たしているのでしょうか。

今号では、人気キャラクターたちがどのようなプロセスで生まれ、なぜ長きにわたり愛されているのかを探ると同時に、従来のキャラクターとは異なる活用方法や展開、そしてデジタルの進化と共に生まれた新たなキャラクターまでを取材。見た目も人格も運用方法も多様なキャラクターたちの生みの親に話を聞きました。