南青山に東京クリエイティブ・オフィスを設け、顧客とデザインを共創するプラスティックメーカーの本多プラス。その事業形態を3代目社長の本多孝充さんが語る。

2014年北青山にオープンした旗艦店『ame』では、職人が一点一点手づくりしたプラスティック製品が販売されている。
容器を軸に時流をとらえた事業転換
本多プラスは、1946年に本多セロファン工業所として愛知県で創業した老舗メーカー。セロファン加工による毛筆用の鞘や修正液のボトル製造でシェアを伸ばしてきた。「私が入社した当時は、修正テープの台頭やIT化に伴う需要低下が顕著で、下請け業態では将来がないと感じました」と社長の本多孝充さん。
入社後にまず始めたのは金型の自前製作。金型から成形まで自社で一貫して行うことで、付加価値を上げる素地を整えた …