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野中モモさんが選んだ4冊の本

公開日:2018年8月19日

  • 野中モモ

クリエイターのオフィスを訪ねると、よく見かける、大きな本棚。忙しい仕事の合間に、クリエイターたちはどんな本を読んで、どのように仕事に生かしているのか。今回は、翻訳者・ライターの野中モモさんです。仕事や人生に影響を受けた本について聞きました。

『クラックポットージョン・ウォーターズの偏愛エッセイ』

ジョン・ウォーターズ(著)、伊藤典夫(訳)
(徳間書店)

ジョン・ウォーターズ曰く「いい悪趣味と悪い悪趣味は別物なのだ。悪趣味を理解できるのは、いい趣味の持ち主だけだ」。そう、いい悪趣味を愛好する者は、決して弱いやつ、貧しいやつ、はみだし者を見下したりしない。そうでなくて、いわゆる社会の強者、金持ち、現時点で支配的な規範を疑うことなしに安寧に生きていられる連中をギョッとさせるのがいい悪趣味なのである。

70年代に『ピンク・フラミンゴ』『フィメール・トラブル』などの作品で「カルト映画の巨匠」「悪趣味の帝王」の名をほしいままにし、80年代から90年代には『ヘアスプレー』や『シリアル・ママ』でメジャーに進出、21世紀の現在では主にファインアートやスタンダップコメディで活躍している才人は、文章も切れ味抜群。

1991年の夏休み、『クライ・ベイビー』公開にあわせて翻訳出版された『クラックポット』には、受験生だけどたまには遊びたいから六本木のシネヴィヴァンで『ナック』のリバイバル上映を観て、ついでに寄った青山ブックセンターで出会った …

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