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地元の魅力は自分たちの手でつくる クリエイターと地域の新しい関係

地元企業2社で運営する街に開かれた保育園

4月2日、鎌倉 本覚寺の境内に、カヤックと「鳩サブレー」でおなじみの豊島屋が共同で運営する、「まちの保育園 鎌倉」が開園した。カヤックの柳澤さんと、豊島屋の久保田陽彦社長に、この保育園にかける思いを聞いた。

4月にオープンした「まちの保育園 鎌倉」。園児用の帽子などはパタゴニアが提供。

社員の産休・育休復帰が課題だった

──2社で保育園を開くことになった経緯を教えてください。

柳澤:全国に違わず、鎌倉にも待機児童は多くいます。カヤックでも、社員が産休・育休からなかなか復帰できない問題がありました。どうにかしたいと考えていたところ、企業主導型保育事業を国が進めることになり、この仕組みを使って何かできないかと考えたんです。

久保田:豊島屋も以前から、同じ問題に悩んできました。実は数年前にも、社内に保育園や託児所を作れないかと話が持ち上がりました。ただ、その頃は規制が厳しくて頓挫してしまった。その経験があったので、今回声をかけてもらい、自社だけでなく、街のためにもなると思い、喜んで協力させていただきました。

柳澤:1社だと人数も集まらないと思っていたところに久保田さんに手を挙げていただけたので、ようやく実現に向けて走り出せました。それに、都内で「まちの保育園」という認可保育所を運営する松本理寿輝さんが、たまたま鎌倉在住だったんです。松本さんに相談して協力してもらえたことも大きかった。葉山で幼児教育を手がけているtelacoya921さんとの出会いもありました。物件も、本覚寺さんが「鎌倉のため、子どものためにいいことだから」と貸してくださって。皆さまの善意で始められました。

──IT企業と老舗企業という組み合わせは意外でした。

柳澤:企業主導型保育事業は一般的に、福利厚生の一環として捉えられていますが、それを地域の企業がまとまって、地域で働く人を快適にするためにやろうよ、というのがこの保育園の新しいところです。

久保田:カヤックさん1社だと、急に保育園を始めて何だろうと思う人がいるかもしれない。そこにうちの名前が入っていれば、「そうか豊島屋か」と思っていただけることもあると思います …

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地元の魅力は自分たちの手でつくる クリエイターと地域の新しい関係

自分たちの住む街をもっと面白い場所、魅力ある場所にしていきたい。ここで生活し、働く人たちを元気にし、地域の企業を盛り上げていきたい。そんな思いで、地元に新たなイベントや場を立ち上げるクリエイターの活動が全国各地に生まれている。地元のクリエイターのコミュニティから生まれた自主企画であったり、自治体や地元の企業のコラボレーションであったり。いずれも、依頼されて始まるのではなく、自分たちの街をよりよい場所にしていくための自主的な活動として始まり、地域のステークホルダーを巻き込んで成長しているのが特徴だ。この特集では、こうした全国各地のプロジェクトの事例を通じて、地域とクリエイターの新しい関係を描き出す。