システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

システムリニューアルに伴いログインIDのパスワードを再設定ください。

働き方は自分で創る クリエイターのワークスタイル改革

肩書きや役割は仕事によって変化していい

  • 羽田 純(ROLE)

ROLEの羽田純さんは、大阪から富山県高岡へとIターンし、以来この地で地元に根ざした活動を行っている。デザインの仕事をしているが、自身を「デザイナー」でも「アートディレクター」でもないと話す。

羽田純(はねだ・じゅん)
1984年大阪出身。大学卒業後、高岡市にある芸文ギャラリーのキュレーションを8年間担当。現在は富山県を拠点に、地元職人団体や醤油会社・書店・老舗の商店街ほか、団体や商店、企業の広告や商品開発、映像やイベント企画など業態・ジャンルを問わず、「活動」の魅力をデザインしている。2015年、富山県高岡市に「ROLE(ロール)」を立ち上げる。

小手先のデザイン仕事は受けない 「アクション」から関わっていく

富山県高岡市に事務所兼ギャラリーを構えるROLEの羽田純さんは、地元の伝統産業の職人や企業・店舗のための仕事を主に行っている。アートディレクションを担当する「高岡伝統産業青年会」では、一貫して「技術や商品よりも職人が主役」を信条に職人似顔絵入り名刺などの各種ツールをデザインしてきた。

「地元のものづくりを発信したい!と言っていた20代の時に、『それなら、リアルなものづくりの現場を見てみたら?』と人に勧められて、職人でもないのに青年会に飛び込んだんです。職人の集まりに異業種がいきなり入ってきたので、相当いぶかしがられて。最初はセルフプロモーションについての提案も、なかなか聞き入れてもらえませんでした」。

それから少しずつ職人との距離を縮め、外からやってきた人間ならではの目線で、青年会に必要なものを探してめげずに提案していった。

「高岡の職人は人懐っこくて、ガラが悪い(笑)。けれどそのキャラクターが魅力です。だから職人を変にカッコつけておしゃれに見せることはせず、その魅力でコミュニケーションしようと決めました。以来5年ほど一貫して同じ考えで進めています」。

その代表アイテムが、似顔絵入りの名刺。職人たちも人に渡したくなり、もらう方も揃えたくなる。狙い通りコミュニケーションツールとして機能している。さらに職人をPRしようとはじまったのが「高岡クラフツーリズモ」だ。地域の工場見学の先駆けとしてスタートし、現在も少しずつ形を変えながら、高岡の職人と鋳物の魅力を伝え続けている。

羽田さんの仕事は、デザイナーやアートディレクターの型にはまらない。「僕は大学を出た後ギャラリストをしていました。その経験もあり …

この記事の続きを読むには定期購読にご登録ください

月額

1,000

円で約

3,000

記事が読み放題!

この記事が含まれる特集

働き方は自分で創る クリエイターのワークスタイル改革

2017年のビジネスパーソンにとっての最重要テーマは「働き方改革」だと言われる。その中で、広告界でもこの問題に対する関心がかつてなく高まっている。「女性活躍」や「テレワーク推進」の掛け声に呼応するように、ワークスタイル改革に乗り出す会社が増えている。同時に、既存のエージェンシービジネスを脱して新しいビジネスモデルを実践し、広告産業自体のあり方を変えていこうという気運も高まっている。

2016年から2017年にかけて独立したクリエイターを見ても、新しい働き方、新しいビジネスモデルの実現に挑戦するための独立が多かったようだ。この特集では、いち早く"新しい働き方"に踏み出した実践者たちの声から、これからの広告界の働き方のヒントを探る。