あのCMの演出やキャスティングについてディレクターにインタビュー。今月はJALカード「ブリッジングワールド」篇について袴田知幸監督に聞く。

01 演出コンテ
意外なきっかけで非日常の扉が開く
道端でJALカードを落とした男。拾うと、カードが落ちていた部分にぽっかりと奇妙な穴が開いている。覗き込むと、その先に広がるのは海外の美しい街並み。周りを見回すが誰も気づいていない。思わず穴に手を入れると、さらにぽっかりと大きな穴が開き、男は眼下に広がる美しい世界に思い切って飛び込んだ…。
「ブリッジングワールド」篇のコンセプトは、「日常と非日常は離れてなんかない」。JALカードが旅する喜びをより身近にすることを表現したCMだ。「CDの下東史明さんと、穴から何が見えたら面白いかを話し合いながら考えていった企画です」と袴田知幸監督は話す。
演出で気を配ったのは、“地面の下に別の世界が広がっている”というありえない設定にリアリティや没入感を持たせることだ。その工夫のひとつが …