1枚の写真が地域の人の心に「誇り」を取り戻す

公開日:2015年2月25日

  • MOTOKO

2006年から日本各地に足を運び、地元の人とコミュニケーションを図りながら撮影を続けている写真家 MOTOKOさん。これから地域を元気にするキーワードの一つは、「共」の写真だという

01 滋賀県の米農家の人たちを撮影した作品
「田園ドリーム」。

「公」と「個」の間にある写真

12年前、私はスタイリスト 伊賀大介さんと一緒に『ファーストタイム』という写真集をつくりました。その写真集では、当時一番かっこいい、東京カルチャーの最先端を行く人たちを150人近く撮影しました。撮り終わったとき、「もう東京にヒーローはいない。これからの時代のヒーローは地方からでてくるんじゃないか」と漠然と思ったんです。カルチャー全般、音楽とか服とか撮り尽くした感があった。で、地方にいるヒーローとは、一次産業、二次産業に従事している人たち。いつの時代もヒーローは一番大変なところ、一番困っているところから生まれてくる、と思ったからです。

同時期に『デイライト』という森の写真集を上梓しました。そのとき滋賀県で撮影をしたのですが、今度行くときは美しい自然だけではなく、琵琶湖に携わりながら、その風景を守り続ける人たちを撮影したいと思いました。その頃 …

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