社内掲示、店舗での掲出、OOH広告など、さまざまな用途で制作されるポスター。一方で、数値的な目標設定や改善が行いにくく、担当者の感覚的な判断で内容やデザインを決定しているケースが多いのが現状です。そうした中でも反響を生むポスターを作成するには、なんとなくの判断や前年踏襲に委ねず、目的に対して“狙い“のある情報設計やデザイン・ディレクションが必要になります。
さらに、スマートフォンとSNSが浸透したことで、写真を撮ってシェアしやすいポスターはこれまで以上の波及効果も期待されています。そこで、担当者が根拠を持ってポスターを制作するうえで欠かせない基礎知識を身につけ、デジタル時代により大きな成果を出すための「ポスター活用ディレクション基礎講座」を開講します。
好き嫌い・経験によらない効果を上げるポスターデザインの判断基準を学ぶ
デザインを感覚的に判断してしまうのは、色・フォント・レイアウトなどの構成要素がどのように伝わり方に変化を生み出すのかを具体的に知らないためです。担当者の感覚に左右されず、根拠を持った選択をするためには、なぜその色が選ばれるべきか、配置やサイズであるべきか、その理由を学ぶ必要があります。そのうえで、目的に沿ってきちんと狙いのある判断を導くために、事例を基にした、伝わるデザインのノウハウを身に付けていきます。
マーケティング・プロモーション戦略に紐づいた目的設定と施策全体での導線づくりを体系的に理解する
数多くある施策の1つだとしても、ポスターで実現したい目的は明確にあるはずです。そのゴールから逆算して内容や掲出場所などは決まっていきます。Webサイトに誘導することが目的になる場合、興味を引き検索してもらうことが重要になり、詳細情報を盛り込むよりも検索窓やワードが目立つ必要があります。そうした目的をもとにした情報設計に求められる知識を押さえます。
デジタル時代に広がりを生むポスターの新たな活用法を学ぶ
誰もがいつでもスマホで写真を撮り発信できるいま、これまで以上に波及効果を生むポスターが登場しています。限られた場所、時間の中でも目に留まり、シェアされるポスターには「本音」「共感」「驚き」「反感」などいくつかの共通項があります。さらに発信する側のボイス(意見・主張)がその引き金として機能しており、ここではアイデアとコピーのポイントを学びます。
時間 | 講義内容 |
10:00-12:00 |
ポスターデザインの基礎とディレクション時のポイント ・目的に合わせたデザイン要素の選択 ・色やレイアウトがもたらす効果 ・デザインによる視線の動きと伝わり方 ・実例をもとにした狙いを持ったデザインの理解 ・狙いを説明できる判断の基準 |
13:00-15:00 |
ポスターの目的と掲出媒体を理解した情報と導線の設計 ・ポスターの目的設定 ・代表的な掲出媒体での見られ方 ・狙いや場所に合わせた情報整理 ・施策全体での位置づけ ・Webと連携する情報導線の引き方 |
15:20-17:20 |
デジタルで反響が広がるポスターのアイデアとコピー ・ポスターを取り巻く環境の変化と役割の拡大 ・いま反響を呼ぶポスターの共通項 ・アイデアに必要な4つの型 ・見た人の反応を引き出すコピーのポイント |
小杉 幸一氏
onehappy
クリエイティブディレクター/アートディレクター
渡辺 コウキ氏
TOMO/東急エージェンシー
クリエイティブディレクター/統合プランナー
橋口 幸生氏
電通
コピーライター