2021年度補正予算でEV向け充電インフラ整備の補助金が65億円計上された通り、脱炭素社会の達成に向けたEV転換は、官民挙げての取組みです。さらなる普及率の向上には商業利用だけでなく、一般消費者への浸透も喫緊の課題となります。
実は日本では約8,000基の急速充電器が公共施設に設置済みで、既に主要地域をカバーできています。さらに2025年までに約1.2万基が設置されるとの試算もあります。
しかし、多くの消費者がEV購入をためらう理由のひとつに、充電インフラへの不安を挙げています。
この消費者心理の根底には、数の問題以外にも「生活の中にあるEV / EV充電器が想像できない」ということがあります。これまでは充電器自体の機能が主体となり、人間中心の発想が希薄になっていたこの領域においても、デザインの発想が必要とされる次元になりました。
本講義では、一層のEV普及に向けた蓄電池 / 充電インフラのプロダクトデザインと、EVを利用したその先のユーザー体験を作るサービスデザインの考え方を身に付けます。先行している企業事例を通して、机上の空論ではなく、すぐそこまで来ているEV社会の未来地図を読み解きます。
◇これまでのEV / 蓄電池 / 充電器の歴史とその問題点
◇いまEVを取り巻くメガトレンドとデザインが必要な領域
-プロダクト、環境、コミュニケーション、経営
◇サービスデザインの5つのポイントとその手法
-プロダクト、オペレーション、体制、社風、そして顧客体験
※内容が一部変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
山崎 晴太郎 氏
株式会社セイタロウデザイン
代表取締役、アートディレクター
株式会社プラゴ CDO / プラゴデザインセンター所長