自社の必要性を市場に届けるBtoBブランディング
長らく日本のBtoB企業では、自社の商品やサービスを訴求することに主眼が置かれていました。ところが近年、BtoB業界でも業界の垣根が融解し、市場内のプレイヤーの数が増加しています。例えば大手金融が中古品の仲介に、また電力会社が農業市場などに参入するケースなどです。このため従来の商品一辺倒のセールス活動から脱却する必要があります。そこで必要なのは顧客から選ばれる「必要性」の醸成、すなわちBtoB企業のブランディングです。そもそもブランドとは差別化の象徴としてのアイコンです。BtoB企業におけるブランドに置き換えた場合、顧客の頭の中に「この課題にはこの会社(自社)」と明確にアイコン付けができる状態こそ、ブランディングが出来ている状況と言えます。
届けるべき情報は同じ企業に向けてであっても買い手によって異なる
BtoC企業では、多くの場合、商品の訴求対象は顧客対象と合致するため、届けるメッセージは同一です。ところが、BtoB企業は担当者、決済者、職位、またリテラシーにも違いがあるため同一のメッセージでは訴求できないと課題があります。このようにBtoC企業では「個人」へのコミュニケーションであるため同一のメッセージで足りるところ、BtoB企業では一つの組織に対しても、「特定の対象者」ごとにそれぞれのコミュニケーションが求められます。そこで本講義ではBtoB企業にとってのブランドの基本概念と、ブランディングを推進していく際のコミュニケーション設計、コンテンツ作成のポイントを学びます。
「プロモーション」ではなく「ブランディング」の仕方を知る
「製品への強いこだわり」「納期の速さ」「環境に配慮した素材」など自らの強みを、自社視点で伝え、目下の売り上げを追う役割が「プロモーション」です。対して、ブランディングでは視点の転換が必要です。自分たちがどう思うかではなく、顧客に「この課題にはこの会社(自社)」と必要性を感じてもらうことが「ブランディング」の役割です。そこで本講義では次の3つのステップからブランディングの仕方を学びます。1つ目がブランド価値を規定する方法です。7段階でブランドの価値を構成する「ブランドの扇」を活用し、自社ブランドが伝えるべき価値を定めていきます。2つ目がその届け方です。顧客の状況(認知→理解→共感→好意→推奨)によって、同じ情報であっても反応の仕方が大きく異なるためです。3つ目がコンテンツの切り分け方の理解です。状況が異なる顧客に対して興味を軸にコンテンツの形を変えていく手法を理解します。
メディアごとに異なるコンテンツの作成・発信ノウハウを学ぶ
BtoBブランディングを行う以上、どのメディアに接したとしても最終的には「この課題にはこの会社(自社)」と想起させる必要があります。しかし、情報媒体が違う以上、伝え方を変えなければそのような想起をさせることは困難です。例えばソリューションサイトでは商品やサービスなどを別サイトで構築し、より顧客に訴求できる導線・イメージ作りが欠かせません。一方、Facebookでは幅広いステークホルダーとの関係性向上が出来るため、自社の活動内容を発信するのに適しています。そこで本講座ではコンテンツ作成のポイントや、メディアごとに異なるアプローチ方法を学びます。
営業案件の創出につながるマーケティング手法を学ぶ
顧客検討フローのデジタル化が加速したことによって、商談前に勝負が決する今、商談に入る前の体制作りが案件成約の分水嶺となります。突破口となるのは、日常シーンを活用した情報発信「デマンドジェネレーション」です。MA(マーケティングオートメーション)とオウンドメディアを活用し、見込み顧客の拡充を図ります。そして課題に寄り添った情報を、顧客が具体的な検討フローに入る前から発信・浸透させることで、自社への検討への流れを強固にすることが出来ます。本講座では日常シーンを活用した情報発信、デマンドジェネレーションの概要、検討フロー別のアプローチのポイントを学びます。
時間 | 講義内容 |
第1部 約100分 |
ブランド概論
・BtoB企業におけるブランディングの役割 ・コーポレートブランディング 採用・IRの文脈でSDGsとPURPOSE ・コーポレートブランディングにおける事業戦略の関係 ポジショニングマップ/市場領域の規定 ・事業や製品サービスブランディングのやり方 マーケティングにおけるブランドの役割 価値規定を起点にしたコンテンツマーケティングへの活用 |
第2部 約120分 |
マーケティング編
・BtoBマーケティングの特徴とトレンド ・「ブランド×デマンド」で回すマーケティング施策 ・目的別のコンテンツマーケティングのポイント ・営業部と連携する組織作り |
第3部 約60分 |
事業会社編
・企業ブランディングの仕掛け方 ・ビジネスモデルと競合環境によって異なるブランディング ・社内メッセージの統一 ・目的別のメディア活用 |
清水 慶尚氏
株式会社博報堂コンサルティング
パートナー
梅木 俊成氏
株式会社電通
ソリューションクリエーションセンター トランスフォーメーションプランニング部
ビジネスコンサルタント/ソリューションプランナー
武政 智之氏
株式会社デンソー
広報渉外部 ブランド推進室 担当課長
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スタンダードトレーニング
開講日 |
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定 員 | 無し |
開催場所 |
【受講上の禁止事項】 おり、複数名での受講の場合、人数分のお申込みが必要です。お申込者には、 宣伝会議IDを通じて視聴環境をご提供しております。同一IDでの複数人での 視聴・社内上映などは固くお断りしております。 会議室等で複数人が視聴する上映会は、著作権法第22条の2に定められて いる権利者の「上映権」を侵害する無断上映=違法行為となります。 違反行為が発覚した場合、法的対応を含む、しかるべき措置を取らせていただきます。 複数名での受講には、人数分のお申込みか、 下記のサービス(法人チケットプラン)をご利用ください。 https://info.sendenkaigi.com/sst-online 【受講上のご案内】 ・講義は宣伝会議オンライン上でご視聴いただきます。(https://www.sendenkaigi.com/mypage/) 該当期間内に宣伝会議マイページの「オンライン講座を見る」に進み、動画をご視聴ください。 ・視聴の際は、申込者ではなく実際に受講される方のマイページ登録が必須となります。 ・本講義には質疑応答はございません。 |
受講価格 |
54,000円(税込 59,400円) ※申込金5,000円(税込 5,500円)を含みます |
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