プラットフォームの多様化や広告スキップ機能の進化により、従来の広告手法だけでは企業の声を届けることがますます難しくなっている。そんな時代だからこそ、マーケティングとPRの力を融合させ、生活者の心に響くメッセージを生み出すことが求められている。本講演ではACC TOKYO CREATIVITY AWARDSのマーケティング・エフェクティブネス部門およびPR部門の審査委員長を務める2名が登壇。マーケティングとPRの視点をどうかけ合わせていくことができるのか、認知獲得を超えて人々の心を動かし、社会に影響を与えるアプローチとは何か、そのヒントを探る。

ACC2024グランプリ審査の基準とは?
―ACCの「マーケティング・エフェクティブネス部門」と「PR部門」の2024年の審査結果を振り返ります。マーケティング・エフェクティブネス部門の最高賞である総務大臣賞/ACCグランプリの評価基準を教えてください。
松村:2024年のACC「マーケティング・エフェクティブネス部門」のグランプリには、トリドールホールディングスの「『丸亀シェイクうどん』市場創造」における一連の取り組みが選ばれました。「丸亀シェイクうどん」は商品の認知度が非常に高かったうえ、コロナ禍という社会背景の中で、新たな市場を開拓したことや、後発の類似商品が出るほど施策として優秀だったことなどが評価されました。パッケージとクリエイティブがマッチしたコミュニケーション戦略も素晴らしかったこともグランプリに選出された理由です。私が審査委員長を務めている「マーケティング・エフェクティブネス部門」では、クリエイティビティとマーケティング課題解決のためのアイデアはもちろん、しっかりと成果を出しているかを審査基準としています。とはいえ短期的な成果だけなく、長期的な成果もエフェクティブネスとして、審査の対象としてきました。ですので単発に限らず、長期的な取り組みもぜひ応募していただきたいと思いま...