データに求めるのは答えか、ヒントか
新商品・サービスに対して、「これはヒットしそうだ」とか「これはだめだな」と感じることがあるだろう。優れたマーケターならその予測精度も高い。では、なぜ「これはヒットしそうだ(しなそうだ)と感じられるのか」をロジカルに説明することができるだろうか。実際は「なんとなくわかってしまっている」のだが、理由を後付けすることで説明を試みていることが多い。
この「ヒットする−しない」の判断はなかなか言語(構造)化できないが、明らかに過去の経験という「データ」が元になっていることは言うまでもない。もちろん予測は当たれば良いともいえるが、その構造が理解できていなければ、次に自分がアイデアを考える際、役に立つ知見が得られない。「ヒットしそうなものはわかってもどうすればヒットさせられるかはわからない」という話である。
閑話休題。データサイエンスの話。最近、データ活用という言葉が至る所で聞かれるが、データに何を求めるかによって、活用の仕方は異なる点に注意が必要だ。そこで、これから6回にわたり、データ活用を「答え」と「ヒント」といった2つの視点から考えていくこととしたい。
例えば、どんなパッケージのデザインが購買意向を高めるだろうか。実際にいくつかのデザインをつくってみて、テストする(=データを集めて分析する...