コロナ禍が発生し、最初の緊急事態宣言から1年以上が経過。生活者の消費行動、メディア接触行動、さらに価値観の変化も顕著になってきました。情報収集接点も購入接点もデジタルシフトが進むなか、いま日本を代表する企業でマーケティング・コミュニケーションを担当する宣伝部長は、どのような広告・メディア戦略を考えているのか。大手33社の宣伝部長に聞きました。
(敬称略・五十音順)
26 三井住友カード

マーケティング本部 マーケティング統括部
常務執行役員
マーケティング本部長 兼 マーケティング統括部長
佐々木 丈也(Takeya Sasaki)
1991年三井住友カードに入社。与信審査、法人ソリューション営業経験後、プラチナカード、若年層カード、プリペイドカード等商品企画開発に従事。2013年4月より現職。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 430人 |
平均所属年数 | 約2年 |
2021年度の動き
今年度の戦略方針
新商品のローンチプロモーション、及び、注力商品のプロモーションを中心にオウンドメディアとクロスして認知・利用意向の最大化を獲得。特に、広告宣伝は自社オウンドでリーチできない層を中心に認知獲得を行う。
今年注力したい施策
● 企業のブランド価値を向上させること
● 継続的な購買の促進(リテンション、リピーター獲得施策)、既存顧客への対応
● デジタル/リアルの顧客チャネルの統合・一元管理
領域注目の話題・手法
● 顧客体験(CX)
● パーソナライゼーション
● 人工知能(AI)
今後の人材育成の方針
プロパー・中途などキャリアバックグラウンドに関係なく、個人のキャリアを尊重しながら、各々が持つ強みを最大限伸ばせるように人材を育成。スペシャリストな側面とジェネラリストの側面の両面を意識して育成することにより、柔軟で強い組織を開発。
27 森永製菓

マーケティング本部 広告部
広告部長
猪瀬 剛宏(Takehiro Inose)
1991年入社。2003年マーケティング本部。2007年営業マネジャー、2014年マーケティングマネジャーを経て、2018年4月より現職。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 7人 |
平均所属年数 | 約6年 |
2021年度の動き
今年度の戦略方針
ブランドの戦略、ターゲットに沿った強いコミュニケーション戦略を策定し、広告効果の向上を目指す。お客さまと良好な関係を構築するため、嫌われない方法で必要とする方に有益なメッセージを伝える。
今年注力したい施策
● 企業のブランド価値を向上させること
● クリエイティブ力の向上
● 部門内の人材育成
領域注目の話題・手法
● 顧客体験(CX)
● パーソナライゼーション
● OMO(Online Merges Offline)
今後の人材育成の方針
ベテランの業務ノウハウを早期に若手に引き継がせる。また、チームとしてデジタルリテラシーの底上げを図っていく。
28 森永乳業

マーケティングコミュニケーション部
部長
林 正義(Masayoshi Hayashi)
2015年冷菓マーケティンググループ長、2020年ビバレッジマーケティンググループ長を経て、2021年マーケティングコミュニケーション部長。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 29人 |
平均所属年数 | 約5年 |
2021年度の動き
今年度の戦略方針
生活者の生活環境が劇的に変化し、また接触媒体の多様化で情報の入手方法がパーソナライズ化されてきている中で、生活者とメディア特性に合わせた情報設計と発信によりファンの深化と拡大を図る。
今年注力したい施策
● 企業のブランド価値を向上させること
● 商品開発部門(事業部門)との連携
● メディアの効率的なプランニング・バイイング
領域注目の話題・手法
● 顧客体験(CX)
● パーソナライゼーション
● 人工知能(AI)
今後の人材育成の方針
マーケティングコミュニケーションのプロ集団として自らの役割と責任を認識し、革新や変革に果敢に挑戦できる人財を育成する。