コロナ禍が発生し、最初の緊急事態宣言から1年以上が経過。生活者の消費行動、メディア接触行動、さらに価値観の変化も顕著になってきました。情報収集接点も購入接点もデジタルシフトが進むなか、いま日本を代表する企業でマーケティング・コミュニケーションを担当する宣伝部長は、どのような広告・メディア戦略を考えているのか。大手33社の宣伝部長に聞きました。
(敬称略・五十音順)
10 キッコーマン食品

プロダクト・マネジャー室 宣伝グループ
担当マネジャー
澤村 厚之(Atsushi Sawamura)
2005年プロダクト・マネジャー室 商品担当、2011年近畿支社 量販営業部長、2015年よりプロダクト・マネジャー室 宣伝グループ担当マネジャー。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 7人 |
平均所属年数 | 約3年 |
2021年度の動き
今年度の戦略方針
テレビCMを軸としてデジタルを活用し、ターゲットに適切なタイミングで重層的にリーチする。テレビCMからデジタル・店頭まで世界観を統一して、商品情報を生活者に役立つ情報・メッセージとして伝え、店頭で商品を見たときに生活者の記憶を呼び起こす。
今年注力したい施策
● 商品の売上を宣伝施策で高めること
● メディアの効率的なプランニング・バイイング
● データの活用
領域注目の話題・手法
● 人工知能(AI)
● 運用型テレビCM
● OMO(Online Merges Offline)
今後の人材育成の方針
広告制作・出稿だけでなく、テレビCMから店頭展開までのコミュニケーションプラン全体像を把握し、実行できる体制・人材を育成する。自分の担当ブランド以外のブランド・商品でも、持っているスキルや能力を応用して対応できる体制・人材を育成する。
11 クレディセゾン

ブランディング戦略部
部長
植田 直宏(Naohiro Ueda)
1996年入社。2007年販売促進部課長、2017年AMEX推進部部長を経て、2019年10月より現職。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 16人 |
平均所属年数 | 約4年 |
2021年度の動き
今年度の戦略方針
アジアをはじめとしたグローバルで戦えるセゾンブランドの構築。総合生活サービス企業グループへの転換。
今年注力したい施策
● 企業のブランド価値を向上させること
● 新規見込み客の発掘(リードジェネレーション)
● 部門内の人材育成
領域注目の話題・手法
● 顧客体験(CX)
● パーソナライゼーション
● インフルエンサーマーケティング
今後の人材育成の方針
新しいこと、変化に対して、常に前向きに捉えられる人材を育成したい。具体的には、くだらなくてもいいので、いつも面白いこと、人が幸せになることを考えてさせて実行させたい。
12 コーセー

宣伝部
部長
織田 浩行(Hiroyuki Oda)
1993年入社。2007年マーケティング政策課課長、2009年ブランド企画部課長、2010年宣伝企画PR課課長、2013年通販事業室室長を経て、2019年より現職。
部門人数と平均所属年数 | |
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部門人数 | 80人 |
平均所属年数 | 約5年 |
2021年度の動き
今年度の戦略方針
購買率向上を目的に、ファネルに合わせたクリエイティブ開発とコミュニケーションプランの設計。成果検証の繰り返しによる精度向上を狙う。店頭に加えEC誘導強化を図る。
今年注力したい施策
● 商品の売上を宣伝施策で高めること
● メディアの効率的なプランニング・バイイング
● クリエイティブ力の向上
領域注目の話題・手法
● 顧客体験(CX)
● パーソナライゼーション
● インフルエンサーマーケティング
今後の人材育成の方針
目標と目的を明確に、新たなチャレンジを否定しない風土づくり。感性と理論の両面を駆使した発想と判断ができる人材を育成したい。