ブランドマーケティングにおける課題は当然、そのブランドが属する商品カテゴリーに影響を受けます。各ブランド固有の悩みもありつつ、特に大きなものが、その商品カテゴリー全体に共通する課題。そして、この「カテゴリー課題」を打ち破る戦略を企画できたマーケターこそが、競合他社との戦いを勝ち抜き、消費者とのエンゲージメントを獲得することが可能となります。
本特集では、日本を代表するトップブランドのマーケティング担当者にアンケートを実施。カテゴリー課題として感じていること、そしてその課題を打ち破るための戦略とアイデアを聞きました。
G・U・M(1989年~)
サンスター
商品の現在の状況:現状維持

▶対象顧客
家族や自分の大切な人の健康を支える方
▶ブランドコンセプト
お口の健康を通じて100年時代の健康寿命の延伸に貢献する。
▶マーケティング戦略の方針
最新の科学的な事実に基づき、お口の健康から全身の健康に役立つ商品やサービスの提供を行う。
ブランドカテゴリーとカテゴリーが抱える課題
オーラルケア
国内の市場規模は堅調に拡大する一方で、参入企業やブランドが増え、競争環境が厳しくなっている。
課題解決のための取り組み
コアコンピタンスを前面に打ち出すことで、ブランドの独自性と差別化ポイントを明確にし、競争環境に巻き込まれずお客さまに選んでいただける仕組みづくりを行う。
特に注力している施策
・商品開発
・Web広告(商品プロモーションが主目的)
・Web広告(ブランディングが主目的)
注目の消費トレンド
① コロナ後の時間消費
② デジタルとリアルの融合加速
③ 消費税を中心とした税制改革

サンスター
オーラルケアマーケティング部
部長 兼 GUMブランドマネージャー
仮屋 光広
ダイレクト/デジタルマーケティングの経験を積んだのち、現在に至る。
MAQuillAGE(2005年~)
資生堂ジャパン
商品の現在の状況:好調

▶対象顧客
すべての年代のメイクアップユーザー
▶ブランドコンセプト
メイクであなたらしさを引き出し「さりげない色っぽさ」叶える。
▶マーケティング戦略の方針
ベースメイクとポイントメイクで、その人らしい美しさを自然に引き出すメイクアップを提案。
ブランドカテゴリーとカテゴリーが抱える課題
メイクアップ
コロナ禍における、お客さまの新しいメイクニーズと、購買行動変化へスピーディーに対応すること。
課題解決のための取り組み
「マスクにつきにくい」新しいニーズと、王道の「つや肌」ニーズの両立を叶えるメイクアイテムを約4カ月で発売。全国120名の美容部員がメイクテクニックを発信するSNSアカウントを立ち上げ情報発信を強化。
特に注力している施策
・商品開発
・オウンドメディアの活用など広告以外のコミュニケーション活動
・SNS
注目の消費トレンド
① ニューノーマルな化粧意識
② サステナビリティ
③ SNSデトックス

資生堂ジャパン
プレミアムブランド事業部
メイクアップマーケティング部
ブランドマネージャー
髙橋 佳子
エリクシール、マキアージュのマーケティング担当を経て、2021年よりマキアージュブランドマネージャー。