プラスアルファ・コンサルティングでは、2019年3月より同社のタレントマネジメントシステムである「タレントパレット」のテレビCMの放映を開始した。「タレントパレット」は、同社のビッグデータ解析技術を活かしたマーケティング思考で人材データを分析し、離職率の改善や採用のミスマッチの防止、社員のパフォーマンスの最大化などを実現するというソリューション。CM放映に踏み切った狙いについて、イースピリット代表の足立茂樹氏が、プラスアルファ・コンサルティング代表取締役社長の三室克哉氏に話を聞いた。

科学的人事戦略『モチベーション』篇
問い合わせ件数が400%増 科学的人事戦略の効果を実感
足立:「タレントパレット」とはどのようなサービスですか。
三室:データに基づいた人材活用を実現する、タレントマネジメントシステムです。社員の経験やスキル、モチベーションなど様々なデータを蓄積、分析することで、科学的人事戦略を実現します。幅広い活用シーンがあるのですが、特徴のひとつは、テキストマイニングを使った分析をしている点。社内アンケートや自己申告書の記述内容から、社員の思いやモチベーションの変化を把握することができます。
また、社員情報やスキル評価などのデータと掛け合わせることで、離職を防止したい、最適な配置をしたい、採用力を強化したいといった、人事の課題を解決することができます。
足立:そもそもですが、テキストマイニングって何ですか。
三室:一般的なデータ分析は数値が対象に行われますが、テキストマイニングはアンケートの自由回答欄やコールセンターに寄せられるお問い合わせ、SNSの投稿など、非構造化データといわれるテキストデータを分析する技術です。
当社はこれまで、マーケティングの領域でお客さまから寄せられた膨大なテキストを分析し、満足感や不満点などを可視化する「見える化エンジン」や、顧客情報を管理して分析する「カスタマーリングス」を独自開発してきました。「タレントパレット」は、そこで培ってきたマーケティング思考を人事に取り入れ、データに基づいた科学的な人事戦略を実現するタレントマネジメントシステムです。
足立:なぜ、マーケティングを人事に取り入れようと思われたのですか。
三室:会社の規模が拡大して、社員が100名を越えたあたりから、社員のことが急に分からなくなることがありました。例えば、イキイキと働いていた新入社員が、1~2年すると覇気がなくなり、退職してしまうなど、当社でも人事マネジメントの課題を抱えていたのです。いったい彼らに何があったのだろう、それを知るための仕組みをつくれないだろうか、と考えたのが...