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ゼミ生が会社を経営 実践を通じて知識定着を図る

公開日:2020年5月26日

  • 猪口純路教授(小樽商科大学)
    [SEMINAR DATA]
    ゼミ名 猪口純路ゼミナール
    設立 2014年
    学生数 3年生:27名 4年生:22名

    小樽商科大学 商学研究科 アントレプレナー専攻
    猪口純路教授

    1999年小樽商科大学卒、神戸大学経営学研究科博士後期課程を経て、2005年4月から広島市立大学国際学部講師、准教授。国際学部でマーケティング論の魅力を学生に伝えようとする中で、実践を通じた理論の理解を促す教育スタイルに。2012年4月から母校のビジネス・スクール赴任を機に、学部・大学院とも、より実践性の高い教育に取組んでいる。

ゼミ生が会社を経営 実践を通じて知識定着を図る

小樽商科大学の猪口純路教授は「知識は現場で使ってこそ定着と気づきがある」という考えのもと、特色ある指導をゼミで行っている。それは、ゼミ生による会社経営だ。

もちろん、基礎をおろそかにはしない。3年次にゼミが始まると、前期は輪読やリサーチを通じてマーケティングの基礎理論の理解に集中。そして後期からは論文の輪読、企業との協働プロジェクトを進める。それらと並行して、ゼミで経営する会社「ええんちゃう」に入って知識の実践に挑戦するのだ。

ええんちゃうは2018年10月に設立された合同会社。ゼミ生が主体となり、クラウドファンディングなどで250万円以上の資金調達に成功して立ち上げられた。"地元小樽の人々と外国人観光客をつなぐ"ことをミッションに掲げ、2019年3月にはゲストハウス「順風満帆」をオープンしている。

「実践の中で、勉強したうちの何をどう生かせば課題解決できるのか。そこから理論の使い方や限界が見えてくることを期待して、取り組んでもらっています」(猪口教授)。

実践で結果を出すためには、並行して知識のインプットも欠かせない。論文から得た価格戦略などの様々な知識を会社経営の中で生かしていく。

「会社はゼミ生が主体。CEOやCFOなど役割を持って経営しています。一方、私は顧問として彼らの相談に乗りつつ、『ええんちゃう』と背中を押す感じ。私が主導した結果の成功や失敗からは、学生の学ぶ意欲や達成感は生まれないと思っているからです。大やけどさえしなければ、失敗から学べることは大いにあります」(猪口教授)。

実際のビジネスに関わることで、ときにはマーケティングだけで課題は解決できないのだ、と実感する。組織体や財務状況によって採り得る戦略も限られることも分かる。

今後は外国人だけでなく、地元小樽の人々を巻き込んで...

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